羽生、現役続行!史上初大技へ「モチベーションは4回転半だけ」

[ 2018年2月19日 05:30 ]

平昌冬季五輪 フィギュアスケート男子

英語で質問に答え続けていた羽生はさすがに疲れたのか顔の前でバツマークを作る(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケート男子66年ぶりの五輪2連覇を達成した羽生結弦(23=ANA)が、フリーから一夜明けた18日に平昌で会見し、現役続行の意思を明かした上で、クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦すると宣言した。22年北京五輪での3連覇挑戦については明言しなかったが、史上初の大技成功を今後の最大の目標に設定した。

 快挙を成し遂げて重圧から解放された羽生は、爽やかな表情で今後について語った。まずは「スケートをやめる気はないです」と現役続行を表明。そして「夢がかなって、すがすがしい気分ですが、まだやりたいことがスケートで残っている。4回転半をやりたい」と続けた。

 アクセルには強いこだわりがある。「最後の最後で支えてくれた」。今大会でもトリプルアクセル(3回転半)は、ショートプログラムでもフリーでも高い加点を引き出し高得点の要因の一つとなった。小中学生の頃に指導を受けた都築章一郎コーチに教えてもらった「アクセルはジャンプの王様」という言葉を心に刻み、「懸けてきた思い、時間、全てが他のジャンプより多い。得意で大好き」であることが挑戦の動機だ。成功すれば史上初で、16年9月に成功したループに続いて、4回転ジャンプの歴史に名を刻むことになる。「モチベーションは4回転半だけ。獲るものは獲った。やるべきことはやった。小さい頃に描いた夢を目標としてかなえたい」とアクセルに懸ける思いを語った。

 4年後は27歳。まだ老け込む年齢ではないが、22年北京五輪での3連覇挑戦は「今は分からない」と明言はしなかった。いずれ訪れる引退後のキャリアについては「世界中を回って、本当に1位を目指している人を手助けしたい」と語った。指導者なのか解説者なのか具体像は見えていないが、ずっとスケートに関わっていく意向だ。

 今後ケガが癒えれば、4回転半の習得に取り組む。「もうちょっとだけ自分の人生をスケートに懸けたいと思います」。偉業を成し遂げても、羽生に燃え尽きた様子はなかった。

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2018年2月19日のニュース