羽生、66年ぶり2大会連続金メダルも「人生設計の中間点」

[ 2018年2月18日 05:30 ]

平昌冬季五輪 フィギュアスケート男子フリー ( 2018年2月17日    江陵アイスアリーナ )

得点を確認し安どする羽生(左)とブリアン・コーチ(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 【羽生に聞く】 ――金メダルが決まった時の涙の意味は。

 「ホントに大変だったんで。ここまでくるのに大変だったし、いろんなところで支えてくださった方々含めて、いろんな思いがこみ上げてきた」

 ――最後の3回転ルッツをこらえた。

 「右足でルッツを跳ぶのが一番大変なんで。右足頑張ってくれたな、という思いが強い」

 ――演技が終わった瞬間は

 「勝ったと思った。ソチ五輪の時は“勝てるかな”っていう不安しかなかったので、今回は何より自分に勝てたって思った」

 ――ソチの金と比較して。

 「単純に比較はできない。ずっと小さな頃から抱いていた夢、または自分の人生設計みたいなものの中で、ある意味、やっと中間点くらいまで来た」

 ――ソチのフリーとは違ったか。

 「あの時は無我夢中で頑張っていたし、あの時はあの時でいい演技ができたと思っている。あの演技に関して、何も恥じるものはないし悔いもない。でも、やっぱりミスがあったのは確かなので、ミスを払拭(ふっしょく)できる演技ができたのは良かった」

 ――東日本大震災から、もうすぐ7年がたつ。

 「本当に大変な日々でした。僕は内陸部の人間だったし、実際に地震の被害にしか遭っていないし、それでも、ガスも電気も水もない生活は本当に大変で。それ以上に苦しんでいた方々がいることを、特に津波や原発で被災した方々の地に行って思った。自分が(ソチの)金メダルを持って被災地の方にあいさつした時に、たくさんの笑顔が見えた。今度はちょっと自信を持って、また皆さんに笑顔になってもらえたらいいなと思っている」

 ――五輪3連覇が懸かる次の4年。

 「今は次の五輪について考えていない。そんなに甘くないのは知っているので。この4年、相当レベルが上がって、何回も何回も置いていかれた。もうちょっとは滑ると思う。みんなと一緒に滑りながら、いろいろと考えていけたら」

 ――特別なトレーニングをしてきたのか。

 「ただ筋力トレーニングをしたり、ただイメージトレーニングをしただけではなかった。自分の強みはいろんなことを考えて分析して、自分の感覚とうまくマッチさせて氷上に出すこと。だからこそ爆発力がある。ケガをして良かったなんて、そんなことは絶対に思っていないけど、ケガをしたからこそできたことだと思う」

続きを表示

2018年2月18日のニュース