羽生 涙の金メダル ぶっつけで66年ぶり連覇達成 SP首位から逃げ切り 

[ 2018年2月17日 13:43 ]

平昌冬季五輪 フィギュアスケート男子フリー ( 2018年2月17日    韓国・江陵アイスアリーナ )

金メダルの羽生(左)は銀メダルの宇野(右)、銅のフェルナンデスと抱き合う(AP)
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 平昌五輪は17日、フィギュアスケート男子フリーが江陵アイスアリーナで行われ、ショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(23=ANA)は206・17点、合計317・85点とし、金メダルを獲得。五輪男子66年ぶりの2連覇を成し遂げた。

 先に滑り終えた羽生は控室で最終滑走・宇野の演技を見守った。金メダルが決まると、感極まって涙を浮かべ、テレビカメラに向かって「ありがとうございました」とつぶやいた。オーサー・コーチと抱き合い、喜びをかみ締めた。

 セレモニーを前に、銅メダルのフェルナンデスも加わり、メダリスト3人で輪を作るようにハグを。ジャンプして一番高い表彰台に上がった。

 この日のフリーは、気迫のこもった表情でリンクへ。冒頭の4回転サルコーは流れるように着氷、続く4回転トーループも余裕があった。3回転フリップも決め、序盤のジャンプはすべて成功。ステップシークエンスで魔物をはらう陰陽師の世界を作り上げた。

 ジャンプの基礎点が1・1倍になる後半。後半最初の4回転サルコーと3回転トーループの連続ジャンプに成功したが、連続ジャンプを予定していた4回転トーループの着氷で大きくバランスを崩し、2本目が跳べなかった。得意にしているトリプルアクセルからの3連続ジャンプで立て直し、最後のジャンプだった3回転ルッツは着氷で前のめりになりながらもこらえた。

 ミスはあったものの、表現力を示す演技点は5つの項目すべて9点台の後半を揃え、10点満点をつける審判も。大歓声と拍手の中で演技を終えると、感情を爆発。何かを叫び、戦い抜いた右足首にそっと両手を添えた。

 昨年11月のNHK杯公式練習中に右足首を負傷し、SPは同10月のロシア杯以来118日ぶりの実戦復帰。4回転2つを含む3つのジャンプを完璧に決める驚異的な滑りを披露。自身の持つ世界歴代最高得点112・72点に迫る111・68点を叩き出した。

 17日午前8時25分からの公式練習は、計22本のジャンプを跳んだ。4回転はトーループとサルコー各5本の計10本。サルコー1本の着氷が乱れただけの高い成功率。ループは跳ばなかった。

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