山本、モーグルの原に続く東京っ子メダル「とにかく決勝へ」

[ 2018年2月17日 05:30 ]

平昌冬季五輪   男子フリースタイルスキー・スロープスタイル

ペンギンのお守りを手に笑顔の山本泰成
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 フリースタイルスキー・スロープスタイル男子は18日に予選と決勝が行われ、日本勢は昨年の世界ジュニア選手権覇者の山本泰成(尾瀬ク)が初出場する。雪と縁の薄い東京都江東区出身ながら、1月のW杯では8位に入賞した16歳のホープ。モーグル男子では東京都渋谷区出身の原大智(20=日大)が銅メダルを獲得しており、同じ東京っ子として雪上での活躍を目指す。

 快晴の平昌で16歳の笑顔がはじけた。大会前最後の公式練習を終えた山本は「最高のコースでめっちゃ楽しい!」とすでに五輪のムードを満喫していた。

 コースはスノーボードのスロープスタイルと同じアイテムを使用する。12日のスノーボード女子は強風に見舞われ、強行開催に疑問の声が上がった。この日も無風ではなかったが、山本はどこ吹く風。「たまに向かい風に当たってあおられたりするけど、それをちぎっていく滑りをしている。めっちゃいいランができている」と平然としていた。

 父・教史(きょうじ)さんの影響でスキーを始め、4歳の頃には父の懐に抱えられて一緒にジャンプ台を飛んでいたという生粋のフリースタイラー。ところが生まれは東京の豊洲で、深川五中出身の生粋の江戸っ子でもある。モーグルの原はカナダ留学を経験したが、山本は中学生になると群馬県のスノーパーク尾瀬戸倉に通い詰めた。米国にも長期で合宿に出かけ、巨大なアイテムで技を磨いてきた。

 昨季からW杯に参戦して五輪を目指してきたが、なかなか思うような結果が出なかった。しかし先月13日に強豪集う米国でのW杯で、初のトップ10となる8位。国内の派遣基準を満たし、ぎりぎりで代表に滑り込んだ。得意技は軸を傾けながら惑星軌道のような回転をする「スイッチのオービタル」。エントリーした30人では最年少だが、海外の専門サイトでも紹介されるなど、潜在能力は折り紙付き。山本は「とにかく決勝にいく。決勝に進めたら高い位置を目指して頑張る」と初々しく大舞台に挑む。

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2018年2月17日のニュース