羽生、ぶっつけでもSP首位!連覇へ「僕は五輪を知っている」

[ 2018年2月17日 05:30 ]

平昌冬季五輪   フィギュアスケート男子SP ( 2018年2月16日    韓国・江陵アイスアリーナ )

演技を終え笑顔の羽生結弦
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 フィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)が16日、江陵アイスアリーナで行われ、五輪男子66年ぶりの2連覇を狙う羽生結弦(23=ANA)は自身の持つ世界最高得点に1・04点に迫る111・68点をマークし、首位発進した。右足首の負傷後、約4カ月ぶりの復帰戦で、4回転2つを含む3つのジャンプを完璧に決める驚異的な滑りを披露。先行逃げ切りした14年ソチ五輪に続く金メダルが見えてきた。

 五輪に羽生が帰ってきた。さらにたくましくなってリンクに帰ってきた。10月のロシア杯以来118日ぶりの実戦で、完璧な滑りを終えると、王者はつぶやいた。「ただいま」。五輪は羽生を温かく迎えてくれた。

 ショパンの「バラード第1番」のピアノの調べに乗って、冒頭の4回転サルコーを華麗に決めた。さらにトリプルアクセルに成功。4回転―3回転の連続トーループを降りると、両拳を力強く握った。3つのジャンプは全てGOE(出来栄え評価)で2・5点以上を稼ぐ完璧な出来。理想の構成からループを外して難易度をやや落としたが、同じ構成で臨んだ9月のオータム・クラシックでの世界最高得点に1・04点に迫る圧巻の内容だった。

 「ケガなく滑れることが楽しいし幸せを感じながら滑りました。とにかく満足しています」。驚異的な回復だ。11月に右足首を捻挫して2カ月間氷に乗れず、4回転ジャンプの練習を再開したのはわずか3週間前。一時は「治るのか」と思い詰めるほど重症だった右足首の負担を考慮し、練習では「ジャンプの本数を制限していた」という。韓国入り後の練習でも多い時で1日21本。1回転ばかりを繰り返す日もあった。

 数を跳べない分はイメージトレーニングで補ってきた。「サルコーやトーループやアクセルは何年もつきあってきたジャンプ。体や脳が覚えていた」。調整法も通信制で学ぶ早大の論文を読み込んで見直してきた。朝の練習では4回転サルコーが低調で「若干不安があった」が、試合で引きずることはなかった。具体的な調整内容は明かさなかったが、「試合に出られない時に勉強してきました」と胸を張った。オーサー・コーチは逆境を力に変えた愛弟子を「本当に誇りに思う。彼はイメージトレーニングやメンタルトレーニングをかなりやっていた。そこが大きかった」と絶賛した。

 痛み止めを打ってでも出場しようとしたNHK杯は涙を流して棄権を決断した。あれから3カ月。12月の全日本選手権も五輪の団体戦もスキップして、試合勘を犠牲にしてでも回復に時間を割いた作戦はまずは成功した。

 2位のフェルナンデスとは4・1点差。「明日の調子次第で構成は決めたい」とフリーでは無理して高難度のジャンプ構成に挑まなくてもいい位置につけた。「大きなことを言うなと言われるかもしれないけれど、僕は五輪を知っている。(ソチ五輪の)フリーのミスが4年間強くなった一つの原因だと思っている。(フリーの)リベンジをしたい」。リチャード・バットン(米国)以来66年ぶりの2連覇へ。羽生には大きな五輪の舞台がよく似合っている。

 ▽羽生の14年ソチ五輪 SPで101.45点をマーク。史上初の100点超えとなる世界最高得点で首位に立った。フリーでは冒頭の4回転サルコーで転倒などのミスがあったが、178.64点をマーク。合計280.09点で同種目日本人初となる金メダルを獲得。また、19歳69日での同種目金メダル獲得は史上2番目の年少記録となった。

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