逆転金にホワイト涙 土壇場3回目で連続4回転成功「最高だ」

[ 2018年2月15日 05:30 ]

平昌冬季五輪 スノーボード男子ハープパイプ決勝 ( 2018年2月14日 )

 スノーボード男子ハーフパイプで優勝し、感極まるショーン・ホワイト
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 王座奪還を確認した31歳は雪上にひざまずき、むせび泣いた。前回ソチ五輪は転倒して五輪の頂点から陥落。ホワイトは復権を果たし「トップを取り返そうと必死に練習してきた。最高だ」と胸を張った。

 1回目は1月の大会で100点を叩き出した演技構成で首位。だが2回目に縦2回転、横4回転の「ダブルコーク1440(DC14)」を連続で決めた平野に抜かれた。それを見てホワイトも練習してきた同じ連続技を投入。2回目は尻もちをついたが土壇場で成功した。「アユムのおかげだ」と闘志を奮い立たせてくれたライバルに感謝した。

 13日の予選も「絶対に1位で通過したかった」と順位にこだわり、最終滑走の権利を手にした。ライバルを見て自分の演技を決め、高まる会場のムードも味方につけられる。米国のスーパースターは勝つすべを心得ていた。ソチで失意の4位に終わると音楽活動などを中断しコーチも代えて競技に専念した。これが米国の冬季五輪通算100個目の金メダル。スケートボードでの東京五輪出場をほのめかし、4年後の北京も視野に入れた。

 ◆ショーン・ホワイト(米国=スノーボード男子ハーフパイプ)6歳でスノーボードを始め、13歳でプロに。06年トリノ、10年バンクーバー両五輪を連覇。14年ソチ五輪は4位。若者に人気がある「冬季Xゲーム」など、高額賞金大会を中心に活躍するスノーボードのカリスマ的存在。1メートル75。31歳。

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