暁斗、逆転「金」今季2勝目!ラスト競り合い0秒5差制した

[ 2018年1月27日 05:30 ]

今季2勝目、通算11勝目を挙げた渡部暁
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 ノルディックスキーW杯の複合第10戦は26日、オーストリアのゼーフェルトで3日間、3試合の総合成績で争う「トリプル」第1戦を兼ねて行われ、平昌五輪代表の渡部暁斗(北野建設)が優勝。今季2勝目、通算11勝目を挙げた。前半飛躍(ヒルサイズ=HS109メートル)で104・5メートルの137・1点で2位につけ、首位と21秒差で出た後半距離(5キロ)で逆転した。

 五輪を前に、日本のエースが調子を上げてきた。渡部暁は得意とはいえない通常の半分の5キロで実施された後半距離で奮闘。2周目の中盤で首位に立つと、リーベル(ノルウェー)との激しい競り合いを制し、0秒5差でゴール。今季2勝目をつかんだ。

 「勝ててうれしい。(後続から)無事逃げ切れたし、スプリントでも勝ち切れた。あと2日間残っているので、頭を切り替えて準備したい」

 勝利を引き寄せたのは、飛躍の充実だ。飛び出しの方向に納得がいかず「うまく空中でカバーできたからいいけど、ちょっと自分の中ではオッケーは出せない」と、着地後には首をひねりながらも、結果は首位と21秒差の2位と好位置だった。第9戦でも首位に立っており、レベルが1段階上がった手応えがあるからこそ、自らに求める基準も高くなっている。

 「もう少しパワフルな感じになれれば」と物足りなさを口にしていた距離でも一定の成果を出した。ゼーフェルトは2010年1月にW杯で初めて表彰台に立った会場。目標に掲げる五輪金メダルへ、思い出の場所で勢いをつけた。

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