春日野親方提訴されていた、暴行被害者から3000万円賠償請求

[ 2018年1月26日 05:30 ]

部屋を出る春日野親方
Photo By 共同

 春日野部屋の兄弟子だった元力士(24)から暴行を受けた弟弟子の男性が、春日野親方(元関脇・栃乃和歌)と元力士に3000万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴していたことが25日、分かった。男性は暴行の後遺症で味覚を消失。親方には元力士に対する監督責任があったとしている。提訴は昨年3月22日付。

 訴状などによると男性は矢作嵐さん(22)。2014年9月5日夜、元力士から顔を殴られたり腹を蹴られたりし、顎の骨を折る全治1年6カ月の重傷を負った。元力士が若い力士を集めて掃除の仕方を注意しようとした際、元力士の指示に反し、先輩力士のマッサージ中だった若手も呼びに行ったため、腹を立てた元力士から暴行を受けたという。

 裁判で矢作さんは、親方は「冷やしておけば治る」などと言って早期に適切な治療をさせず、症状を悪化させ、元力士に対する指揮監督も怠ったと訴えている。親方は、別の力士を通じて通院を指示したとした上で、「事件を隠蔽(いんぺい)する意図はなかった」と反論。元力士も「暴行の発端をつくった矢作さんにも過失がある」と主張している。

 事件を巡っては、矢作さんが14年10月に元力士を傷害容疑、春日野親方を保護責任者遺棄容疑でそれぞれ刑事告訴。元力士は16年6月に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が確定した。春日野親方は不起訴処分になった。

 春日野親方は元力士の判決確定時、日本相撲協会の理事だった。

 ≪「感覚ずれている」ファンも対応疑問≫春日野部屋の元力士による傷害事件が明らかになり、1月場所開催中の両国国技館では相撲ファンから協会の体質や、春日野親方の対応を疑問視する声が上がった。東京都羽村市の病院職員・佐野弘恵さん(51)は、「絶対に公にすべきだった」と話す。「指導と称しながら暴力を振るうのはリンチと同じ。真面目に稽古をしている力士がかわいそう」と憤った。練馬区の歯科医・大島敏昭さん(63)は、「相撲協会の暴力への感覚はずれている」とあきれていた。

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