【船木和喜の目】有希、沙羅に共通の課題 空中姿勢まで時間かかる

[ 2018年1月22日 09:21 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第8戦 ( 2018年1月21日    山形市・クラレ蔵王シャンツェ、ヒルサイズ=HS102メートル )

女子ジャンプW杯蔵王大会、大ジャンプで今季自己最高の2位入賞した伊藤
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 今季初めて2位となった伊藤だが、ジャンプ自体はまだ本調子には見えない。昨年の好調時に比べると、飛び出しから空中姿勢の完了までに時間がかかりすぎている。本来は空中で体が「くの字」になって進んでいかなければいけないのに、序盤で腰が入って一直線になってしまう。それを後半で修正してくるのは技術の高さだが、それでは勝つには至らないだろう。同じ課題は高梨にも言えることだ。

 ルンビが段違いの飛距離を出すことで、スタートゲートの設定はどんどん下がり、助走スピードも出にくくなる。スピードが遅くなると、踏み切りでジャンプ台を捉える感覚が変わってくる。そのあたりに戸惑いがあるのではないか。ただし、選手は表彰台に上がるとがらりと変わることもある。勝ちグセという言葉があるが“上がりグセ”というものもある。五輪まではまだ時間があるだけに、これをいいきっかけにしてもらいたい。(W杯通算15勝、98年長野五輪2冠)

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