稀勢、5日目4敗 戦後初の屈辱…2場所連続3日連続金星配給

[ 2018年1月19日 05:30 ]

大相撲初場所5日目 ( 2018年1月18日    東京・両国国技館 )

嘉風に押し倒しで敗れ、屈辱すぎる3日連続の金星配給をした稀勢の里(手前)
Photo By 共同

 和製横綱が屈辱の黒星を喫した。結びに登場した稀勢の里は平幕・嘉風を攻めきれず、押し倒しで敗れた。昨年九州場所に続く3日連続金星配給で、5日目までに横綱が4敗となるのは15日制が定着した1949年夏場所以降で3度目。出場を決めたこの日の朝は千秋楽まで取り切ることを誓っていたが、絶体絶命の状況に陥った。

 土俵際で必死にもがいた。その分、土俵を割った時に勢いがついていた。青房下で尻もちをついてから、土俵下のカメラマンの元に転げ落ちた。館内にはため息が充満。結びで稀勢の里が敗れても、座布団はほとんど舞わなかった。支度部屋では言葉が出てこない。取組の内容や、6日目以降について聞かれても、無言を貫いた。

 強い気持ちを持って土俵に上がったはずだった。4日目を終えて3敗。この状況で出場した横綱は過去6人(計10回)しかいなかった。休場と背中合わせの状況でも朝稽古で体を動かした。「出ることに迷いがないか」と聞かれると「やると決めたら、最後までやり抜く」という強い決意を口にした。だが、場所前の二所ノ関一門連合稽古と出稽古で力の違いを見せていた嘉風に、してやられた。相手の引きに乗じて前に出たが、もろ差しを許して体を入れ替えられ、押し倒された。

 芝田山親方(元横綱・大乃国)は横綱昇進後に4日目までの3敗を4度経験している。うち3度は千秋楽まで土俵に上がった。同じ一門の横綱が苦境に立たされている中「大事なのは気持ちの切り替え。前向きな気持ちでないと体は動かない。先のことを考えず目の前の現実を見なければいけない」と話した。だが、稀勢の里の相撲は心と体がバラバラに映る内容だった。

 序盤で4敗しながら6日目の土俵に上がった横綱は49年秋場所の前田山しかいない。その前田山は6日目に敗れて休場を強いられた。過去に5場所以上連続で休場した横綱は、貴乃花(7場所)、柏戸、北の湖、武蔵丸(6場所)、大鵬(5場所)の5人だけ。横綱審議委員会の北村正任委員長は場所前の稽古総見の際、稀勢の里の進退について「(猶予は)あると思う。過去に例がないわけじゃない」と話していた。期待を込めての言葉でもあったが、それに和製横綱は応えられていない。途中休場を重ねるごとに、相撲人生の土俵際に近づいていく。

 《2場所連続で3日連続金星配給は初》1場所15日制が定着した1949年以降、2場所連続で3日連続金星を配給した横綱は稀勢の里が初めて。1場所11日制、年4場所だった1930年10月場所と31年春場所で宮城山が記録した例があるが、宮城山は春場所で4日連続金星配給。皆勤で5勝6敗と負け越した後、引退している。

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