ヤマハ発動機 清宮監督 試合数激減に警鐘「異常な事態」

[ 2018年1月13日 15:50 ]

日本選手権兼トップリーグ総合順位決定トーナメント3位決定戦後、会見で来季以降の日程について言及するヤマハ発動機の清宮克幸監督(中央)
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 ラグビーの日本選手権兼トップリーグ総合順位決定トーナメントは13日、東京・秩父宮ラグビー場で3位決定戦が行われ、ヤマハ発動機がトヨタ自動車を28―10で破り、3位で今シーズンを終えた。

 試合後会見ではヤマハ発動機の清宮克幸監督(50)が「久しぶりにヤマハらしい戦いができた。先週(の準決勝で)こういうプレーをしてくれれば良かった」と話して笑いを誘うなど、和やかな雰囲気でスタート。しかし、この試合を最後に現役引退するSO大田尾竜彦(35)が「来季のシーズンの短さを見て、ここらへんで次(の世代に)託すのがいいのではないかと思った」と引退理由を明かすと、来季以降のトップリーグに対する危機感をあらわにした。

 日本は来年にW杯開催を控えており、日本代表の強化が急務となっている。代表候補の多くが2月からスーパーラグビーのサンウルブズでもプレーするが、ここで問題となっているのがトップ選手の出場試合過多。日本ラグビー協会は解決のため、当初は今季と同じフォーマットで開催予定だった来季のトップリーグを、16チームを2つのカンファレンスに分けて総当たりのリーグ戦を行い、その後プレーオフを行うフォーマットに変更することを決めている。今季は13試合あったリーグ戦が7試合に減ることになり、この点について清宮監督は「リーグ戦が7試合しかないというのは異常な事態。選手にもチーム運営にとっても、とても残念なこと」と厳しく指摘した。

 プレーオフはあるものの、リーグ戦7試合で勝利と若手の育成を両立することは困難との見解で、清宮監督と同様に危機感を抱いているラグビー関係者は多い。この先の日本ラグビーを憂慮するからこその発言となった。

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2018年1月13日のニュース