ハネタク驚き「残念で悲しい」、クリーンどこへ…大地長官「がっかり」

[ 2018年1月10日 05:30 ]

カヌー 禁止薬物混入問題

リオ五輪スラローム男子カナディアンシングル銅メダルの羽根田卓也
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 16年リオ五輪スラローム男子カナディアンシングル銅メダリストの羽根田卓也(30)が9日、“身内”で起きた不祥事に肩を落とした。所属するミキハウスを通じて「アスリートとして、また同じカヌー競技者として大変残念に、そして悲しく思います」とコメントを発表した。

 たとえ家族であっても、他の人が口をつけたコップで飲料を飲まないなどドーピングへの意識は高い。カヌーで日本人初のメダルを獲得した第一人者は「飲料をはじめ用具や備品は、競技の成績だけでなく安全面にも関わるものですので、間違いのない中で管理できる体制が、2020年に向けて改めて必要だと感じました」と続け、安心できる環境づくりも求めた。

 前代未聞の事件は、他の競技にも衝撃を与えた。日本水泳連盟の平井伯昌競泳委員長は「東京五輪があるということで、それに出たい気持ちが行動に出た。五輪の怖さを感じます」と驚きつつ、「来るところまで来てしまった。しかも、日本で」と身近で起きた問題が信じられない様子。柔道男子日本代表の井上康生監督は「ペットボトルに鍵をつけるわけにはいかない。本当に難しい問題」と頭を抱えた。

 20年東京の招致は、日本が五輪でドーピング違反者を出していないクリーンさも成功の一因とされてきた。スポーツ庁の鈴木大地長官は「日本のスポーツ史上あまり聞いたことがない性質のもので、非常にがっかりしている」とショックを受けた様子。情報収集を進めた上で、再発防止策を強化する考えを示した。

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2018年1月10日のニュース