貴乃花親方の理事解任を決議 臨時理事会、来年1月に処分正式決定

[ 2017年12月28日 13:35 ]

高野危機管理委員会委員長が会見で理事会の内容を説明する横で厳しい表情の八角理事長
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 大相撲の元横綱・日馬富士(33=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ)による暴行事件で、日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、協会の巡業部長でありながら秋巡業中の出来事の報告義務を怠った貴乃花親方(45=元横綱)の理事解任を決議した。同日の評議員会で一連の暴行事件について協議した上で、来年1月4日の臨時評議員会で協議し、処分が正式決定する見通し。

 貴乃花親方が理事解任となった場合、役員待遇委員となることも発表された。役員待遇となっても部屋の力士の指導は認められ、来年初場所(1月14日初日、両国国技館)の後に行われる理事候補選挙には出馬できる。それまでの間、巡業部長は春日野広報部長(元関脇・栃乃和歌)が兼任することになる。

 臨時理事会後、日本相撲協会危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)が会見し、貴乃花親方が事件の報告義務を怠ったことについて「被害者側の立場にあることを勘案しても責任も重い」「貴ノ岩関のケガを知った直後にまずは協会に報告すべきだった」と話した。

 協会は20日の臨時理事会で関係者の処分などを決めたが、貴乃花親方については危機管理委員会の聴取が済んでいないとして処分に関する決議は先送りとなっていた。同親方は25日、弁護士同席で高野委員長、危機管理部長の鏡山理事(元関脇・多賀竜)の聴取を受け、自身の正当性を主張していた。

 20日の臨時理事会では、現場に同席していた横綱・白鵬、横綱・鶴竜を減俸とした。日馬富士の師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)の理事辞任を了承し、事実上の降格となった。八角理事長(元横綱・北勝海)が任期中の役員報酬を自主返納することも決まった。

 日本相撲協会の懲戒には、軽い順からけん責、報酬減額、出場停止、業務停止、降格、引退勧告、懲戒解雇がある。

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