沙羅、W杯最多勝またお預け 異常事態…開幕4戦未勝利

[ 2017年12月19日 05:30 ]

W杯ジャンプ女子個人第4戦 ( 2017年12月17日    ドイツ・ヒンターツァルテン、ヒルサイズ=HS108メートル )

2回目の飛躍で着地する高梨
Photo By 共同

 高梨沙羅(21=クラレ)は98メートル、100メートルの合計248・8点で3位となり、ジャンプW杯通算単独最多の54勝目はまたしてもお預けとなった。今季は開幕4試合を終えて未勝利で、女子W杯が始まった2011〜12年シーズン以来の異常事態となった。伊藤有希(23=土屋ホーム)は239・9点で5位、マーレン・ルンビ(23=ノルウェー)が105メートル、102メートルの合計269・1点で今季2勝目を挙げた。

 平昌五輪シーズンの序盤戦は苦しい滑り出しとなった。ここまでの個人4戦はルンビとアルトハウス(ドイツ)が全てワンツーフィニッシュ。2戦連続3位の高梨に笑顔はなく「2トップでずっと君臨されている。その流れに置いていかれないようにしたい」と危機感を募らせた。

 1回目は「少し力んで突っ込んだ」と4位。2回目は100メートルまで伸ばしたが順位を1つ上げただけで、優勝したルンビとは飛距離換算で約10メートルの得点差がついた。抜きんでた2人の強さばかりでなく、「自分のジャンプがしっくりきていない」という高梨自身にも敗因はある。開幕前のフィンランド合宿は天候に恵まれず、開幕3連戦後に行った合宿も雨にたたられた。「1日しか飛んでいないので(飛躍練習は)8本。自分のジャンプをつくり上げ切れていない」と表情は曇り気味だ。昨季までの追われる立場から追う立場となり、来年1月6日の個人第5戦(ルーマニア)から巻き返しを図る。

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2017年12月19日のニュース