SC軽井沢ク Wツアー初V、平昌へ弾み 宿敵韓国に競り勝つ

[ 2017年12月18日 05:30 ]

カーリング 軽井沢国際選手権最終日 ( 2017年12月17日    長野・軽井沢アイスパーク )

軽井沢国際カーリング最終日 男子決勝、韓国戦の第2エンド、ショットを放つSC軽井沢クの両角友。左は両角公、右は山口
Photo By 共同

 夢舞台へ弾みをつけた。平昌五輪の男子日本代表・SC軽井沢クが決勝で韓国の五輪代表を5―4で下し、ワールドツアー初優勝。賞金100万円で食を充実させ、さらにパワーアップを図る。女子日本代表のLS北見は準決勝でスイスの五輪代表を6―5で破り、決勝では中部電力を10―3と圧倒した。

 来年2月の夢舞台を前に、SC軽井沢クの強さをライバルに植え付けた。決勝で韓国の五輪代表を5―4で下し、ワールドツアー初優勝。今大会は1次リーグでもスイスの五輪代表に快勝した。スキップの両角友は、「(五輪代表の)2チームと試合ができて、五輪前に真剣勝負のいい機会がもらえた」と言えば、弟でリードの両角公も「相手に嫌なイメージを与えられた」と納得の表情だ。

 韓国には11月のパシフィック・アジア選手権準決勝で逆転負け。この日も第1エンドにいきなり1点スチールされる苦しい展開だったが、第2エンドに2点を取り返し波に乗った。4―4の最終第8エンド、両角友の最後の一投はハウス(円)内の相手ストーンをはじき、自分のストーンを残す簡単なタスク。「決まったらめっちゃ目立つじゃんと思った。さすがにあれくらいだと緊張はしない」と余裕で振り返った。

 約2カ月半の海外遠征を終え、11月30日に帰国。地元での国際大会に向け、実戦形式の練習は一度も行わず、ストーンを狙った位置に運ぶなどの基礎を繰り返してきた。両角友は自宅で3人の子供と遊ぶなど、リラックスにも努めた。「カーリングばっかりやっていると“勝たなきゃ”ってなるので」。気負わず戴冠し、笑顔で地元の大歓声に応えた。

 優勝賞金は100万円。個人の懐に入ることはなく、全額チームのために使う。1月には恒例のスコットランド遠征があり、司令塔は「合宿の食事が1ランク、グレードアップするから、また体力がついちゃうな」と不敵に笑う。「投げをいかに正確にコンスタントに出せるか。そこを磨いていきたい」。夢の表彰台を見据え、ショットの精度を上げていく。

 ▼平昌五輪のカーリング 2月8〜13日に混合ダブルスが行われるが、日本の出場はない。男子はSC軽井沢ク、女子はLS北見が出場する。男女とも2月14日から10カ国総当たりの1次リーグ(対戦順は未定)を実施し、23日に男子3位決定戦、24日に女子3位決定戦と男子決勝、25日に女子決勝が行われる。

続きを表示

この記事のフォト

2017年12月18日のニュース