宇野SP2位 逆転V圏、転倒も小差 フリーは「楽しみたい」

[ 2017年12月8日 05:30 ]

フィギュアスケートGPファイナル第1日 ( 2017年12月7日    名古屋市ガイシプラザ )

GPファイナル第1日男子SP 華麗な演技を披露する宇野
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 男子ショートプログラム(SP)が行われ、初優勝を狙う宇野昌磨(19=トヨタ自動車)は101・51点で2位発進した。トリプルアクセル(3回転半)で転倒もあったが、1位と1・81点差の好位置につけた。今季GPシリーズ2勝のネイサン・チェン(18=米国)が103・32点で首位に立った。8日は男子フリーと女子SPが行われる。

 4回転フリップ、4回転―3回転の連続トーループに成功して、迎えた最終のトリプルアクセル。宇野には踏み切った瞬間にいつもと違う感覚があった。「失敗したかな」。慌てて全身に力を入れると、いつもより高く上がった。降りて着氷だと思ったタイミングでは「氷がなかった」。着いた右足を前方に滑らせて股が裂けるように転倒した。

 直後に笑みがこぼれた。演技を終えると舌をペロリを出した。曲を微調整した影響でタイムオーバーの減点もあり、得点は自己ベストに3・36点届かず、チェンにも1・81点及ばなかった。それでも「おもしろいコケ方をした。新しい失敗の仕方」と笑いとばした。

 ミスを犯しても心には余裕がある。3週前のフランス杯では、インフルエンザのため十分な練習が積めずジャンプでミスを繰り返した。帰国後は3回転ジャンプを重点的に跳んで基礎から感覚を磨いてきた。「満足いく練習ができたので、すごく落ち着いて滑ることができている」。練習で培った自信に満ちあふれている。

 5連覇が懸かっていた羽生結弦は右足首の負傷で出場できなかった。フェルナンデス(スペイン)、チャン(カナダ)ら実力者も不在。過去2年とも3位だった宇野に地元・名古屋で初優勝の期待が高まっている。

 五輪にもつながっていく大事なフリーでは過去2戦控えていた4回転サルコーを再投入し、4種類5本の4回転ジャンプに挑む予定だ。「できるジャンプはしっかり跳んで、挑戦するジャンプは楽しみたい」。逆転で初優勝を狙う19歳に気負いはない。

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