eスポーツ「クラロワ」世界大会 日本代表フチは初戦敗退

[ 2017年12月4日 04:15 ]

<クラロワ世界一決定戦>敗退した瞬間、悔しい表情を見せるフチ
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 スマホアプリゲームのクラッシュ・ロワイヤル(スーパーセル社、以下クラロワ)は12月3日、英ロンドンのカッパー・ボックスアリーナで最強プレーヤーを決めるeスポーツの世界一決定戦を開催した。世界10カ国の16人が争ったトーナメントで、日本代表のフチ(23)、アマテラス(17)はともに初戦敗退を喫した。今大会の賞金総額は40万ドル(約4480万円)で、2人は9〜16位に分配される7500ドル(約84万円)を獲得。世界一に輝いたセルジオ・ラモス(メキシコ)は優勝賞金15万ドル(同1680万円)を獲得した。

 日本一決定戦を制してロンドンに乗り込んだフチは、世界の高いカベに阻まれた。ドイツ代表のベリンと激突。1勝1敗として初戦突破の懸かる第3戦に臨んだが、防衛のために繰り出したガーゴイルの群れを相手がファルチェで一掃。プリンセスタワーの陥落に直結する大ダメージを負って万事休した。敗退が決定すると右手で顔を覆ってしばし呆然。「あの3戦目は夢に出てきそうです…。日本の皆さまには申し訳ない結果になってしまいました」と責任を背負いこんだ。

 初夏から秋にかけて開催された予選には、世界187カ国から2700万人以上のプレーヤーが参加。し烈な戦いを勝ち抜いてきた16人の超人たちには最高峰の舞台が用意された。会場のカッパー・ボックスアリーナは12年ロンドン五輪でハンドボール、近代五種の競技が行われた場所。今大会の開会式のプロデューサーを務めたヘイミッシュ・ハミルトン氏は、同五輪の開会式、米アメリカンフットボールのスーパーボウルのハーフタイムショーを手がけたこともある。コート全面に対戦画面を映すプロジェクションマッピング、キャラクターの巨大モニュメント、選手を紹介する大型ビジョン…壮麗な演出が会場を埋め尽くした1500人の観衆を魅了した。

 日本最強プレーヤーにとっては悔しい結果となったが、今後もさらに腕を磨く決意を固めている。「帰国したら応援してくれたクラン(チーム)のメンバーに会って、みんなで飲み会にでも行きたいです。賞金もちょっともらったし」と最後は笑顔を取り戻していた。(ロンドン 内匠 俊頌)

 ▽大会ルール 準決勝までは2戦先勝、決勝は3戦先勝方式。大戦時はお互いが使用禁止カードを1枚ずつ指定するバンカード制を採用。

 【2選手の使用デッキ】

 ☆フチ、1回戦第2試合(勝利) ホバリング砲、ディガー、インフェルノドラゴン、ガーゴイル、ゴブリンギャング、ファイアボール、ザップ

 ☆アマテラス、1回戦第1試合(敗戦) メガガーゴイル、ガーゴイル、スケルトンバレル、ラヴァハウンド、ダークネクロ、クローン、墓石、矢の雨

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