優作首位 初賞金王見えた!今大会勝てば逆転…重圧はねのけ

[ 2017年12月3日 05:30 ]

男子ゴルフツアー・日本シリーズJTカップ第3日   7023ヤード、パー70 ( 2017年12月2日    東京都稲城市 東京よみうりカントリークラブ )

12番、ティーショットを放つ宮里優作
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 8位から出た宮里優作(37=フリー)が1イーグル、3バーディー、ボギーなしで終えて、3日間を通じて最少スコアとなる65をマーク。通算7アンダーで、スンス・ハン(31=米国)とともに首位に並んだ。賞金ランク2位の宮里は勝てば今季最多の4勝目で、自身初、そして選手会長として史上初の賞金王に輝く。

 賞金王になるためには勝つしかない。その重圧の中で首位に立った。宮里は「何とかここまでつなげることができた。やっとスタートラインに立った」と充実感をにじませた。

 最初にスコアが動いたのは6番パー5。第2打はグリーン左のラフに入った。ピンまで7ヤード。逆目の難しいライからウエッジでカップに放り込んでチップインイーグル。「ちょっと強かったけど、ピンに当たって入ってくれた。ラッキーだった」と頬を緩めた。

 不運もあった。7番では第2打がピンに当たり大きく戻されたが「前のホールとチャラ。グリーン上に止まって良かった」と前向きに解釈した。14番では会心の当たりだった第2打が電線に触れた。それでも冷静に対応。「切り替えてバーディーチャンスにつけることしか頭になかった」。無罰で打ち直して2メートルにつけてバーディー。この大会自身初のボギーなしで終えた。

 5月の日本プロ選手権優勝から2カ月賞金ランク1位を守った。10月のツアーワールド・カップ優勝で返り咲くも、その後は小平の後塵(こうじん)を拝す。賞金王争いのプレッシャーは「あったけど退路はだいぶ前に断った。優勝できなかったらしようがないという感じでやっている」と吹っ切った。

 この日は母・豊子さん(66)が見守った。最終日はコーチの父・優さん(71)も駆けつける。8月の全英女子オープンのプロアマ戦観戦中に倒れて長期療養した優さん。大会前には電話で話し「初日、2日目を頑張れ。少し落ち着いてやりなさい」と助言をくれた。賞金王になる瞬間を見せることができれば最高の親孝行になる。

 2013年、悲願の初優勝で男泣きした思い出の地で今度はキングの座を見据える。「勝ちたい意識が凄く良い集中力につながると思う」。宮里はタイトルへの欲求を隠さなかった。

 ▽賞金王の条件 可能性があるのは賞金ランク1位の小平智、同2位の宮里優作、同4位の池田勇太の3人。賞金1位の小平は他の2人が優勝しなければ自身の順位に関係なく決定。賞金2位の宮里は優勝すれば小平の順位に関係なく逆転賞金王。賞金4位の池田は優勝した上で小平が5位タイ以下(4位タイの場合はタイの人数による)になることが条件。

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