【大隅潔の目】白鵬“物言い”反省どこへ…綱の品格全く伝わらない

[ 2017年11月27日 07:30 ]

優勝インタビューで今回の問題で頭を下げる白鵬
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 白鵬の優勝インタビューには首をかしげざるを得なかった。まだ、警察の捜査も相撲協会の聴取も終わっていない段階なのに、日馬富士と貴ノ岩を再び土俵に上げてあげたいとはどういうことなのか。

 しかも、自分から観客に万歳三唱を求めた。白鵬自身、暴行が行われた現場に同席していた上に、今場所は嘉風戦で物言いをつけ、異議を唱える醜態もさらしている。そうしたことに対する反省の気持ちをすっかり忘れてしまったようだった。

 白鵬は以前も稀勢の里との取組で、審判から同体との物言いがついて、取り直しになったことに不満を爆発させ「(同体ではないのは)子供でも分かる」と審判を批判。師匠の宮城野親方が協会から厳重注意を受けたこともある。尊敬し慕っていた大鵬さんの優勝記録をアッという間に抜き“俺は無敵の白鵬なんだ”という気持ちが強すぎるのだろう。千秋楽の協会あいさつで八角理事長が神妙な顔で暴行問題を陳謝していたのに、一人だけはしゃいでいる感じで、その姿からは横綱の品格は全く伝わってこなかった。 (東京相撲記者クラブ会友)

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2017年11月27日のニュース