同大 5季ぶりに全国大学選手権出場を逃す 太田HC「連携面が遅れていた」

[ 2017年11月25日 22:29 ]

 ムロオ関西大学ラグビーAリーグ最終節第1日が25日、西京極陸上競技場(京都市)であり、同大は連覇を決めている天理大に12―31で敗れた。通算3勝4敗で3位以内を逃し、5季ぶりに全国大学選手権出場を逃した。

 昨季は全国4強。今季はその全国さえも逃した。司令塔として酸いも甘いも知り、来季も主力を担うSO永富晨太郎(3年)は冷静に敗因を探った。

 「セットプレーで五分ぐらいに持って行かないと難しい。来年は、チームとしてセットプレーで負けないというところまで持って行きたい」

 天理大に勝てば、まだ全国の芽が残っていた。しかし、優勝チームのセットプレーは強力だった。スクラムは前半こそこらえたものの、後半はまともに組めなかった。ラインアウトからのモールを起点として2トライを奪われた。

 今季就任した萩井好次監督は、当たり負けしない体とセットプレーの強化に力を注いできた。ラグビー部専属のトレーナーを初めて招いたのも、その一環。昨季までは学生トレーナーが筋トレを見ていた。プロが見ることで、体は確実に変わったという実感はチームにはあった。

 「今日も1対1は負けていなかった。スクラムは良くなったと思う。春は(天理大に)スクラムトライが3本、モールでもトライを3本取られた。それを思うと評価したい」

 そう語った指揮官の方向性は来季も変わらない。「体づくりも併行してやらないと、その効果は出ない」。継続した肉体強化を掲げた。

 太田春樹ヘッドコーチは、シーズン前に手応えと不安を口にしていた。前者はセットプレーの改善。後者は、戦術のバリエーションを揃えられなかったことだ。関西2位、全国4強の昨季は、先を見越してサインプレーや戦術を隠しながら戦う余裕があったというが、「今年はその週ごとの対策になるでしょう」と、見通しを語っていた。

 夏まで主力に故障者が相次いだ。その穴を埋めたメンバーが力を付けたものの、レギュラー格の歯抜け状態が常態化しては、チーム力を伸ばすのは難しかった。けが人はつきものゆえ、太田HCはそれを通算3勝4敗の原因にすることはない。しかし、「連携面が遅れていたと思う」と語り、チームとして成熟仕切れなかったことが、シーズンを通して浮き沈みが激しかった要因の一つだとした。

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2017年11月25日のニュース