北勝富士3場所連続で金星「出し切った」初対決稀勢を“丸裸”

[ 2017年11月19日 05:30 ]

大相撲九州場所7日目   ○北勝富士―稀勢の里● ( 2017年11月18日    福岡国際センター )

稀勢の里(右)を寄り切りで破る北勝富士
Photo By 共同

 気鋭の北勝富士が3場所連続で金星を挙げた。初顔合わせの稀勢の里をしぶとく攻めて寄り切り1敗を死守。稀勢の里は今場所3つ目の金星配給で3敗目を喫した。白鵬は阿武咲(おうのしょう)を突き落として7連勝で単独首位を守った。

 徹底して攻めた。北勝富士は右のおっつけで稀勢の里の左を封じ、突き押しにもひるまず左喉輪で攻勢をかけた。相手が引いた隙を見逃さず、低い位置から右のおっつけ。頭をつけて前に出た。「前の金星(7月名古屋場所、鶴竜戦)と違って出し切ったし、覚えている。涙はもういいです」。3場所連続での金星に胸を張った。

 昨年の九州場所で新入幕を果たして着実に力をつけた。「負けた相撲は見ない」。白星を挙げた時の映像だけを見て勝ち方を頭に叩き込む。初日の照ノ富士、2日目の御嶽海も前回は負けた相手だが、リベンジを果たして研究の成果を見せた。上位の対戦が続き、緊張感も高まるが、お笑い芸人の富澤たけしに顔が似ていると言われてから、サンドウィッチマンの動画で気分転換もできている。

 十両昇進を決めた昨年夏場所後、稀勢の里にぶつかり稽古で胸を借り、「上位の厳しさを教えられた」。10月の秋巡業では幕下が土俵にいる時でも、稽古場以外で行う山稽古に励む姿もあった。「どっしり構える横綱相撲。白鵬関の前に、あの人が立ちはだかっていた」。和製横綱から白星を飾り優勝争いに望みをつないだ。

 8日目は場所前、出稽古に来た白鵬に挑む。初顔合わせとなった名古屋場所では真っすぐ突っ込んで送り出された。研究熱心な25歳は2日連続の金星奪取に向けて、「楽しみですね。(出稽古で)アドバイスしてもらったので、しっかり本番でぶつけたい」と気合を入れ直した。

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