日馬、国技館で7時間超え聴取 極めて異例 聖地が捜査の場に

[ 2017年11月18日 05:30 ]

国技館前を後にする日馬富士
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 大相撲の横綱・日馬富士(33=伊勢ケ浜部屋)が鳥取市内で平幕・貴ノ岩(27=貴乃花部屋)に暴行し負傷させた問題で、日馬富士は17日、東京・両国国技館で鳥取県警の7時間超に及ぶ任意の事情聴取を受けた。国技館を出た日馬富士は福岡に戻らず都内のホテルに向かったことから、18日も2日連続で事情聴取を受ける見込みだ。

 前夜の羽田空港を思わせる喧噪(けんそう)の中、事情聴取を終えた日馬富士は両国国技館で黒いセダンに乗り込んだ。集まった報道陣は100人以上。「ビール瓶で殴ったのか」。質問を浴びても日馬富士は口を真一文字に結び、硬い表情を崩さなかった。

 九州場所の最中に、しかも「大相撲の聖地」である両国国技館で横綱に対する事情聴取が行われた。通常、事情聴取は警察署内やホテルなどで行われるのが一般的。人けのない国技館で行われた極めて異例の聴取が、今回の暴行問題の影響の大きさを物語っていた。

 日馬富士はこの日未明、東京都江東区の高級会員制ホテルにチェックイン。事情聴取に向かうところをキャッチしようと、早朝から多くの報道陣が詰めかけた。日馬富士はその包囲網をかいくぐるように午前4時にはホテルから出て、午後1時前に国技館に入った。午後2時すぎからの聴取を終えて車に乗り込んだのは午後9時15分すぎ。聴取は7時間にも及んだことになる。これまで、自らが起こした暴行に関して謝罪の言葉を述べていたが、捜査関係者によると、聴取に対しても暴行を認めたという。その一方で「ビール瓶では殴っていない」と説明。暴行を巡っては一部の出席者が「ビール瓶で殴っていた」と証言しており、証言が食い違っている。鳥取県警は暴行内容や経緯を解明し、傷害容疑での立件の可否を検討する。

 14日に公になった暴行問題。動向が注目される日馬富士は、16日午後11時すぎに羽田空港の到着ロビーから出て車に乗り込んだ。高速道路で報道陣をまくような謎の行動を見せたが、この日は都内のホテルに宿泊し、18日も2日連続で聴取を受ける見込みだ。

 鳥取県警は既に現場となった飲食店などの関係者の聴取も始めており、生活態度を注意した際に貴ノ岩がスマートフォンを操作しようとしたことに激怒したとされる動機を含め、事実関係の解明を進めていく。

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2017年11月18日のニュース