藤本 単独首位、2週前の屈辱糧に自己タイ65 今度こそVだ

[ 2017年10月21日 05:30 ]

女子ゴルフツアー NOBUTA GROUP マスターズGCレディース第2日 ( 2017年10月20日    兵庫県三木市 マスターズGC=6507ヤード、パー72 )

マスターズGCレディース第2日 1番、雨の中ティーショットを放つ藤本
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 国内屈指の賞金総額1億8000万円を誇るスポニチ共催のビッグトーナメントは第2ラウンドが行われ、11位から出た藤本麻子(27=三愛石油)が8バーディー、1ボギーの65をマークして通算8アンダーで単独首位に浮上した。43位から出た上田桃子(31=かんぽ生命)は1イーグル、5バーディー、ボギーなしの65で回り通算6アンダーの3位に浮上した。

 同じ轍(てつ)は踏まない。2週前のスタンレー・レディースで優勝を逃した屈辱の思いを糧に、藤本が自己ベストタイの65をマークし単独首位に立った。「第1打がいつも より良かったのでピンを狙っていけるショットが多かった。その分バーディーがたくさんきたのかなと思う」

 3週前からバックスイングのトップでクラブの傾きが強くなる癖を修正し、ショットが安定。1番で95ヤードの第3打を52度のウエッジで1・5メートルにつけてバーディー発進すると、4番で6メートルを沈めたのを皮切りに4連続バーディー。アウトの30はハーフの自身の記録に並ぶ圧巻のチャージだった。

 スタンレーでは最終日に2位に4打差で迎えた16番から大崩れし吉田弓美子に逆転負け。クラブハウスで泣き、帰りの車の中でも泣き、寝ても夢に同じ場面が何度も出てきて満足に眠れなかったという。そんな失意のどん底から救ってくれたのが上田桃子だった。無料通信アプリのLINEに「熊本で私も悔しい負け方をしているからそれで強くなれるよ」と励ましのメッセージが届いた。上田は4月のKKT杯バンテリンで、最終日の18番で決めれば優勝の30センチのパットを外しプレーオフで敗れた。しかし、すぐに5月の中京テレビ・ブリヂストンで優勝。「上田さんでもあんな悔しい負け方をする。私なんてまだまだ」

 反省も生かした。スタンレーの最終日は自分のプレーに集中するためスコアボードを見ずに回った。しかし、逆にそれが16番で右ラフから無理にグリーンを狙う無謀なショットにつながった。「その時に(4打)差を付けていることが分かっていたら…」。この日はその教訓を胸に刻みプレーを続けた。

 「まだ2日目ですが、ボードで自分の位置を把握していました。(今週は)ボードを見て、それで自分がどんなゴルフができるか。また悔しい思いをしたとしても経験値がアップして強くなる」。11年伊藤園以来の2勝目は、視野を広げてつかみにいく。

 ≪今季第2日終了時、4度の5位以内≫藤本は今季、何度も好位置につけながら優勝を逃してきた。3日間競技では第2日終了時点で5位以内につけたのが4度。特に4月のフジサンケイ・レディースでは首位で最終日を迎えながら3位に終わった。4度のうち3回は最終日は70台。今回は4日間競技だが、優勝争いには猛チャージが不可欠だ。

 ▽藤本のスコア記録 65は11年伊藤園レディース2日目以来2度目。同大会は優勝。ハーフ30は11年伊藤園2日目のイン、13年NEC軽井沢72レディース2日目のアウト以来3度目。同大会は2日目66で最終的に6位。

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