【立花泰則の目】白井、高くも低くも難度自在 柔軟判断が強さの理由

[ 2017年10月10日 07:30 ]

体操 世界選手権最終日 ( 2017年10月8日    カナダ・モントリオール )

男子種目別の跳馬で初優勝した白井健三
Photo By 共同

 跳馬の白井選手はもっと高難度の技もできるが、調子を見極めてあえて落とした。攻めるだけではなく、柔軟にどの技を使うかを判断できるところに強さを感じた。

 出来栄えを示すEスコアは1本目が9.600点で、2本目が9.400点。平均が9.500点は白井選手だけだった。2位とのわずか0.001点差は、空中姿勢での足割れと着地姿勢のまとめ方だろう。

 鉄棒で宮地選手が決めた新技(伸身ブレトシュナイダー)は完璧だった。「ミヤチ」と名が付くこの技は、技に入る前の車輪の段階から、わずかなズレもなく積み上げていかないと成功しない。メダルには届かなかったが、世界を代表する鉄棒のスペシャリストになってくれると思う。 (12年ロンドン五輪男子監督)

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2017年10月10日のニュース