吉田 1ペナ何の!逆転V「前代未聞でしょ」、キャディーは涙

[ 2017年10月9日 05:30 ]

女子ゴルフツアー スタンレー・レディース最終日 ( 2017年10月8日    静岡県裾野市 東名カントリークラブ=6589ヤード、パー72 )

スタンレー・レディース最終日 18番、優勝を決め川口キャディーと笑顔を見せる吉田
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 波乱の優勝争いを吉田弓美子(30=フリー)が制した。2打差の3位から、5バーディー、3ボギーの70で回り逆転で通算7勝目。キャディーのミスにより13番で1ペナを科せられるアクシデントを乗り越えた。5位から出た藤本麻子(27=三愛石油)は、一時は単独首位に立ちながら終盤に崩れて2位。ツアー史上2人目の3週連続優勝を狙った畑岡奈紗(18=森ビル)は、6位で終えた。

 「あっ」。カップを挟んで約10メートル。吉田と川口大二キャディー(41)が目と目を合わせて小さな悲鳴を上げた。13番は5メートルのバーディーチャンス。逆サイドからラインを読む吉田の目印となるよう、川口キャディーは一時的にマークの後ろにボールをセットした。その直後、一連の動作の流れもあり誤ってマークを拾い上げてしまった。本来の位置に球が置かれる前にマークを拾ってしまったことで吉田には1打の罰が科せられた。経歴17年の川口キャディーは「初めてのこと。何でマークを取ってしまったのか自分でも分からない」と大汗を拭った。5メートルは決められずに2パット。罰打と合わせてボギーとした。

 吉田は必死に気持ちを切り替え迎えた最終18番。入れば優勝の2メートルのバーディーパットを決めてガッツポーズ。川口キャディーは涙をこぼした。痛恨のミスを犯したキャディーを助ける形となったが吉田は「ちゃらにはならない」とぴしゃり。それでも「前代未聞でしょ。びっくりしました。でも忘れられない優勝になったな」。秋空の下で吉田が豪快な笑い声を響かせた。

 ▽規則20―1「球の拾い上げとマーク」 リプレースを要する規則により球を拾い上げる場合は、拾い上げる前にその球の位置をマークしなければならない。リプレースされなかったときは、プレーヤーは規則20―1の違反に対して1打の罰を受ける。

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2017年10月9日のニュース