内村、白井らを現地応援 左足全治2〜3週間 緊急帰国せず

[ 2017年10月5日 05:30 ]

体操・世界選手権第2日 ( 2017年10月3日    カナダ・モントリオール )

内村航平
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 2日の男子予選の跳馬で左足首を負傷して途中棄権し、個人総合の連覇が6で途切れた内村航平(28=リンガーハット)が、一夜明けて現地の病院で検査を受けた。「左足の前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)不全断裂」の診断で全治は2〜3週間。手術の必要はなく、大会終了までチームに残る。男子予選が終了し、白井健三(21=日体大)は個人総合4位、種目別の床運動はトップ、跳馬は2位で決勝に駒を進めた。

 棄権から一夜明け、内村は穏やかな表情を浮かべていた。「割り切れていて不思議と悔しくない」。3日、現地の病院で左足首の検査を受け、診断は「左足の前距腓靱帯不全断裂」で全治は2〜3週間。骨に異常はなく、手術の必要もなかった。内村が「ホッとした」と言えば、日本協会の水鳥強化本部長も「体操ができなくなるようなレベルのケガではない」と説明した。

 患部にはまだ相当の痛みがある。内村は改めて負傷の瞬間を語ったが、その内容は衝撃的なものだった。「(着地の時に)ピキッて音がした。すねが真っ二つに割れたと最初は思った」。そして、こうも言った。「すねの筋肉がパーンと破裂するくらい痛かった。これは(この後も)着地をやったら破裂するって思った」。体操人生初の棄権も、仕方がなかった。

 試合後は松葉づえで体を支えていたが、この日は少し左足を引きずっていたものの、何も持たずに歩いていた。「本当は松葉づえをついた方がいいと思うけど、持つのも面倒くさいし、歩いた方がすぐに治りそうな気がする」。過去のケガからの復活を踏まえ、「これまでも安静にして治すタイプじゃなかったので」と、上半身のトレーニングなどを続ける方針を明かした。

 緊急帰国はせずに大会終了までチームに残り、5日(日本時間6日)の個人総合決勝の白井健三らに声援を送る予定だ。世界大会で内村不在のファイナルは07年以来、10年ぶり。新王者誕生の瞬間も、再起への活力にする。

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2017年10月5日のニュース