【玉ノ井親方の視点】嘉風 前半とはまるで別人…よく考えられた取り口

[ 2017年9月21日 08:40 ]

大相撲秋場所11日目   ○嘉風―碧山● ( 2017年9月20日    両国国技館 )

<秋場所11日目>碧山(左)を寄り切りで破る嘉風
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 嘉風は前半の相撲が信じられないくらい、別人のような相撲を見せた。碧山戦は左を差していくのかなと思ったが、抱えこまれて小手投げを打たれるのを警戒し、下から下から押し上げていった。そうやって、中に入るタイミングをうかがっていたのだろう。非常に考えた取り口だった。

 場所前に首を痛めた影響で序盤は立ち合いで当たれず、攻め込まれる場面が多かった。でも、勝ち始めてからは左を差して前に出る相撲が取れるようになった。これで5日目から7連勝。35歳のベテランだけど、本人は大関を狙うと公言している。そういう意識で場所に臨んでいることが、力を出させている面もあるかもしれないが、それだけ自信も出てきたということだろう。千秋楽まで目が離せない存在になってきたね。 (元大関・栃東)

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