藍“あっ晴れ”5バーディー!メジャー初Vフィナーレへ視界良好

[ 2017年9月16日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー エビアン選手権第1R ( 2017年9月15日    フランス・エビアン エビアン・リゾートGC=6479ヤード、パー71 )

5番、レマン湖を背にパーパットを沈めガッツポーズする宮里藍
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 現役最後の試合に挑む宮里藍(32=サントリー)が、5バーディー、2ボギーの68と上々のスタートを切った。得意のパターが好調で合計27パット。悪天候のため打ち切られた14日は6ホールで3オーバーと乱調だったが、一夜明けて天候が回復した途端、別人のようなゴルフを披露した。大会は15、16日の予選ラウンドと17日の決勝ラウンドの計54ホールで争われる。

 やり直しの第1ラウンドを3アンダーで終えた宮里は「出だしが大きかった。チップインバーディーで気持ち良くスタートできた。バーディーでスタートすると1つ貯金ができるので気持ちに余裕ができた」と頬を緩めた。10番からティーオフ。2打目でグリーンを外したが、12ヤードのアプローチを放り込んだ。11番は8メートルのパットをねじ込み連続バーディー発進。18番と1番で連続ボギーを叩いたが、3番で2・5メートルを沈めて、5番パー3では6メートルのパーパットを入れた。7番では4メートルのチャンスを決めた。

 2週前のポートランド・クラシックでグリップを短く持つようにしたら「クラブ(パター)をコントロールできるようになった」。転がりの良い球で難グリーンを攻略し、合計27パットに収めた。

 前日は6ホールで3オーバーとなった時点で暴風雨のため中断。ラウンド取り消しになった。宿舎に戻ると午後8時半に就寝し、午前4時の起床まで体を休めた。この日は晴天の下でスコアを伸ばした。「天気が違うとコースの見え方も違う。昨日の経験が生きたのかな」と満足そうに話した。

 自身のプレーと関係のないアクシデントが起きた。14番で同組のクリーマーが古傷の右手首負傷を悪化させ、泣きながらマッサージ治療を受けた。プレー再開まで約20分かかり後続の組を先に行かせ宮里らも待たされる形になったが、涙が止まらない盟友の肩を抱き「こっちのことは気にせずできることをやって。無理はしないで」と伝えた。クリーマーが4番で棄権した時も笑顔で励ました。

 ホールアウト後には76と崩れた同組の曽雅?(ツェンヤニ)がスコアカード提出所で泣きだした。宮里は「ここでは話したくない。いろいろあるんです」と号泣の理由は語らなかったが、何度も肩を抱いて慰めた。

 「ケガとか、メンタルとか、ゴルフは本当に難しいなと思いながらプレーした。それを思いながらも自分のことに集中しなくてはいけないのが凄く難しかった」。感情をコントロールし、エビアン選手権では13年第2ラウンド以来の68を記録した。メジャー初優勝も視界に入る好発進。「自分のゴルフができているのでこのままいきたい」と自信をにじませた。

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2017年9月16日のニュース