片山、44歳マッチプレー最年長V“若々しく”ガッツポーズ

[ 2017年9月11日 05:30 ]

男子ゴルフツアー ISPSハンダ・マッチプレー選手権最終日 決勝 ( 2017年9月10日    千葉県市原市 浜野ゴルフクラブ=7217ヤード、パー72 )

<ISPSハンダ・マッチプレー選手権最終日>16番、ウイニングパットを決め喜ぶ片山
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 決勝は44歳の片山晋呉(イーグルポイントGC)がH・W・リュー(36=韓国)との決勝を3アンド2で制して5季連続の優勝を果たした。倉本昌弘を抜いて単独5位となる通算31勝目。3番でリードすると反撃を許さず16番を奪って勝負を決め、ツアー最高額の賞金5000万円を獲得した。3位決定戦は高山忠洋(39=スターツ)が趙炳旻(チョビョンミン)(28=韓国)を4アンド3で下した。

 129ホールを戦い抜いたガッツポーズは誰よりも若々しくエネルギッシュだった。イーグルパットを決めた片山は両膝を突いてぐっと拳を握り、それでは足らず、両手でばんばんとグリーンを叩いて喜びを爆発させた。

 「今までの優勝で一番大変だった。マッチプレーは回復力のある若い人の方が絶対に有利。この年でよく勝った」。ツアー31勝目にして初のマッチプレー形式での優勝。同形式のツアー優勝は、77年日本マッチプレーを制した橘田規の43歳25日を更新する44歳222日の最年長記録となった。

 1カ月前の1、2回戦に始まり、再開された3回戦以降は激戦続きだった。4回戦で27ホールの死闘を演じ、前日の準決勝も土壇場で延長戦に持ち込んで逆転。出口慎一郎キャディー(33)が「129ホールでボギーは2個しか打っていないと思う」と語ったように、ボギーを打たない基本戦略を実行しながら、勝負どころで流れを引き寄せた。

 決勝でそれが訪れたのは16番パー5。「風と距離とクラブがぴったりだった」と残り209ヤードから5Uで右1・5メートルに2オン。先に乗せたリューよりも内側につけて勝負を決めた。浜野GCはプレー経験がなく、大会前に4度下見に訪れた。「練習ラウンドを合わせたら200ホールは回っている」と高額賞金大会に狙いを定めて勝ち切る力は、豊富な経験のたまものだった。

 「タイガー・ウッズくらいまで100年スイング(理論)は変わらなかったけど、この5年でそれが覆されるくらい変わってきている。それを自分も取り入れないと」。胸をぽんぽんと叩くショット前のルーティンは最近始めたメンタルトレーニングの一環。スイング改良のヒントをインターネットの動画に求め、インスタグラムやツイッターなどSNSにも取り組み始めた。探究心に年齢は関係ない。賞金ランクは70位から4位に急浮上。後半戦に向けても「はい、勝ちますね。勝てると思います」と確信に満ち満ちていた。

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