前田、東京五輪候補第1号!2度目挑戦でV マラソン界に新星

[ 2017年8月28日 05:30 ]

北海道マラソン ( 2017年8月27日 )

2時間28分48秒で優勝の前田穂南
Photo By 共同

 東京五輪のマラソン代表候補第1号が北の大地で誕生した。代表選考会の出場権獲得に直結する「グランドチャンピオンシップ(GC)シリーズ」初戦で女子の前田穂南(21=天満屋)が2時間28分48秒で日本陸連の設定タイムを突破して初優勝した。先行する選手を33キロすぎに捉え一気に振り切った。男子は村沢明伸(26=日清食品グループ)が2時間14分48秒で制してGC出場権を獲得した。

 2度目のフルマラソン。21歳のニューヒロインは優勝のタイトルに加え、「五輪代表候補」も勝ち取った。「優勝とGCの資格を狙ってきた。目標達成できてうれしい」。真夏の札幌で前田の笑顔がはじけた。

 世界レベルの練習で力を付けた。今年の世界選手権前にはマラソン女子代表の重友梨佐(29=天満屋)の合宿に同行。練習パートナーのはずだったが、竹冨豊監督(63)が組んだ世界仕様の「重友メニュー」を完全に消化していた。竹冨監督は「重友にやらせたい練習を全てこなしていた。そこで力が付いたなと感じた。社会人になって一番充実した練習ができた」と目を細めた。

 GCシリーズ初戦を終え、日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(61)は「暑いマラソンで自信を得たのが一番の評価」と語った。前田は「海外でいろいろ経験して、東京五輪では世界としっかり戦いたい」と“夏の陣”を制した勢いでさらなる成長を誓った。

 ▽マラソン日本代表の選考方法 19年秋以降に開催予定の「グランドチャンピオンシップ(GC)」で男女各2人を決定。残る1枠は19年冬から20年春までの男女各3大会「GCファイナルチャレンジ」の記録最上位に決まる。今夏から19年春まで行われる「GCシリーズ」で大会の条件をクリアすることでGC出場権を得る。ワイルドカードとして国際陸連公認競技会で条件を満たすことでもGC進出が決定。

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2017年8月28日のニュース