【林享の目】期待の池江、大会終盤に失速 集中力保つ難しさ

[ 2017年7月31日 08:40 ]

水泳世界選手権第16日 ( 2017年7月29日    ハンガリー・ブダペスト )

混合4×100メートルフリーリレー決勝、第3泳者の池江
Photo By スポニチ

 女子の中心選手としてメダル獲得の期待も高かった池江だが、終盤に向けて調子を落としてしまったか。結果を見ればリオデジャネイロ五輪と同じような印象だった。

 女子初の5冠を達成した日本選手権に比べると、世界選手権は大会期間が長い。つまり体力的な問題より、集中力を保つことの難しさが響いたのだろう。ベテランなら期間中にもオンとオフを使い分けることができるが、まだ17歳。加えて、予選や準決勝でも高いレベルが求められる難しさもある。もちろん、この経験は次の大舞台に生かすと思う。

 一方で、肩の可動域が広く、他の選手より10〜15センチ前の水をキャッチする大きな泳ぎに、崩れはない。今後は体の成長とともに、さらなる筋力アップも見込める。現在の泳ぎとのバランスが崩れないことが前提となるが、このストロークの大きさをより武器にできるのは、もう少し長い距離だろう。自由形、バタフライともに100メートルに加え200メートルで勝負するのが個人的には面白いと思う。(92年バルセロナ五輪男子100メートル平泳ぎ4位、東海学園大水泳部監督)

続きを表示

2017年7月31日のニュース