“遅咲き”香川が初出場V 東京五輪新星29歳「やっと獲れた」

[ 2017年7月28日 05:30 ]

ワールドゲームズ ( 2017年7月26日    ポーランド・ウロツワフ )

空手の組手男子84キロ超級決勝で攻める香川幸允
Photo By 共同

 2020年東京五輪の追加種目に決まった空手の組手で女子68キロ超級の植草歩(25=高栄警備保障)が4年前のカリ(コロンビア)大会に続く2連覇を達成した。男子84キロ超級で初出場の香川幸允(29=テアトルアカデミー)も金メダルを獲得した。男子84キロ級の荒賀龍太郎(26=荒賀道場)は銀メダル、女子68キロ級の染谷香予(26=テアトルアカデミー)は銅メダルで、ともに2連覇はならなかった。

 滴り落ちる汗に、うれし涙がまじった。「長かった。やっと、やっと獲れた」。長年にわたって日本が海外勢の後塵(こうじん)を拝し、自身も世界選手権で惨敗してきた最重量級の男子84キロ超級。遅咲きの香川が、競技発祥国のプライドを取り戻した。

 決勝は残り2分を切って2―3とリードを許したが、突き技でポイントを連取してひっくり返した。静かに喜びをかみしめ「相撲の横綱と一緒。空手は(敗者に敬意を払う)武道だから」と胸中を明かした。

 父は世界空手連盟の技術委員を務める師範だが、競技を始めたのは学法福島高に入った15歳と遅い。中学まではバスケットボールに打ち込んだという1メートル92、115キロの大器は「空手人生を懸けて東京五輪に臨む。チャンピオンとしての誇りを持って活躍したい」と力強く宣言した。

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