バレー→ビーチバレー 越川優 インドアよりも強い「ワクワク感」

[ 2017年7月24日 09:30 ]

東京五輪あと3年 なぜ?一流の肩書捨て夢追う転向アスリート

インドアからビーチに転向した越川(日本バレーボール協会提供)
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 カクテル光線がきらめくアリーナから、太陽光がさんさんと降り注ぐ灼熱(しゃくねつ)のビーチへ――。5月末でバレーボールのインドアからビーチへ転向した元全日本代表のエース越川優(33)が、東京五輪出場へ向けて始動した。「アスリートとして挑戦するところは崩したくない。競技が変わっても勝負したい気持ちは変わらない」。五輪へ懸ける情熱はみじんも揺らいでいない。

 リオ五輪最終予選でメンバーから外れ、今後の進路を考えていた矢先にビーチから誘いを受けた。「東京五輪じゃなかったら声は掛からなかったかもしれない。自国で開催される五輪。まだ選手でも関われると思った」。

 転向の最終的な決定打になったのは「ワクワク感」だった。「インドアよりビーチの方が五輪に挑戦するワクワク感が強かった。最終的に挑戦する自分に夢を見られるか見られないかだった」。あえて難しい進路にカジを切るのも越川らしい。

 インドアでは輝かしい実績と実力を誇るが「ビーチでは素人」と自己分析する。「北京は出るだけで満足していた。東京五輪ではその上で勝負したい」。“バレーの王子様”と呼ばれた男の第2章が始まろうとしている。

 ◆越川 優(こしかわ・ゆう)1984年(昭59)6月30日、石川県生まれの33歳。岡谷工高で2年時に主将として春高バレーで準優勝を飾った。03年にVリーグのサントリーに入団。08年北京五輪では男子バレーとして16年ぶりとなる五輪出場に貢献、09年にはイタリアセリエAに移籍するなど海外でもプレーした。13年にJTに移籍。今年1月にJT退部とビーチバレー転向を発表した。1メートル89、86キロ。

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