トビウオ・ジャパン、メダルラッシュの鍵を握る池江璃花子の100バタ

[ 2017年7月23日 13:40 ]

池江璃花子
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 現在、ハンガリー・ブダペストで開催中の水泳世界選手権は23日から競泳競技が始まる。昨年のリオ五輪で金2個を含む7個のメダルを量産したトビウオ・ジャパン。1月に男子200メートル平泳ぎで世界記録を出した渡辺一平、4月に女子400メートル個人メドレーでリオ五輪銅メダル相当の好タイムを出した大橋悠依ら新戦力も台頭しており、今大会も期待は高い。

 だが、今回は日本のメダル量産の方程式が成り立たない。今季自由形が低調な萩野公介は初日の400メートル自由形と2日目の200メートル自由形(決勝は3日目)にエントリーせず、4日目の200メートル個人メドレー(決勝は5日目)までレースがないのだ。

 競泳は個人競技ではあるが、チームの雰囲気が個人のパフィーマンスにも大きく影響する。序盤戦でメダル獲得者が出れば、それに続こうと他の選手たちの士気が上がる。萩野は12年ロンドン五輪では400メートル個人メドレー銅メダル、13年バルセロナ世界選手権では400メートル自由形銀メダル、16年リオ五輪400メートル個人メドレーでは金メダルをそれぞれ大会初日に獲得し、チームを勢いづけてきた。

 以前は五輪や世界選手権の2日目に男子100メートル平泳ぎ決勝があった北島康介がその役を担ってきた。好成績が続いている近年の競泳ニッポンは大会序盤でエースがメダルラッシュの火付け役となっていた。エースが序盤のレースにいない今大会について、日本代表の平井伯昌ヘッドコーチは「初日、2日目は我慢どころ。今までより流れ的には厳しいのかな」と苦戦も覚悟している。

 そんな中、初日から登場するのが女子100メートルバタフライ(決勝は2日目)の17歳の池江璃花子だ。今大会最大8種目に出場の可能性がある池江にとって、100メートルバタフライはリオ五輪で6位になった最も得意な種目。「(チームに)勢いをつけたい。決勝では自己ベストを出したい」と一番力が入る。まだ世界大会のメダルはないが、4月の日本選手権で5冠を達成した日本女子の中心選手。日本のメダルラッシュの新たな火付け役となれるか。

 女子100メートルバタフライは予選が23日日本時間16時30分、準決勝が同24時42分スタート。決勝は24日24時40分に始まる。(柳田 博)

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2017年7月23日のニュース