宇良、涙の初金星「信じられない」歴代2位タイのスピード記録

[ 2017年7月18日 05:30 ]

大相撲名古屋場所9日目 ( 2017年7月17日    愛知県体育館 )

宇良は横綱・日馬富士を破り感慨深げな表情を見せる
Photo By スポニチ

 宇良が泣いた。白鵬に“うら返し”にされた前日に続く2度目の横綱挑戦。日馬富士を土俵の外へと追いやって、デビュー15場所目での初金星だ。年6場所制となった1958年以降、幕下付け出しを除くと史上2位タイのスピード記録。震える声と涙が、全てを物語っていた。

 「もう本当に、ちょっと分からないです。信じられないです」

 業師の本領を発揮した。低さに定評のある横綱よりもさらに低く立ち、両手で相手の右腕を思い切り引っ張り込んだ。デビュー以来3度目のとったり。入門時には「想像できなかった」という金星の瞬間だった。宇良に巡業などで何度も稽古をつけてきた横綱は「こうやって若い世代がどんどん出てくる。それは時代が変わるときかもしれない」と強さを認めた。

 祖父母も泣いた。祖父の宇良繁さん(89)と祖母・幸子さん(85)が沖縄県国頭村の自宅でテレビ観戦。繁さんは「横綱に勝ったし、ケガをせず勝ち越してほしい」とエールを送った。同村では昨秋に「宇良関応援会」が発足。のぼりを約300本作り、村内各地に立てて応援している。

 6勝目を挙げ、春場所前の新入幕会見で掲げた三役昇進の目標も近づいてきた。「これで終わりじゃない。残りの相撲を頑張ります」と、涙を拭いた目で残る6日間を見据えた。

続きを表示

2017年7月18日のニュース