【玉ノ井親方・視点】高安は重圧もあり体が硬かった

[ 2017年7月10日 09:44 ]

大相撲名古屋場所初日 ( 2017年7月9日    愛知県体育館 )

新大関の高安は北勝富士(右)に押し倒しで敗れる
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 高安は腰が高く、足が出ていなかったのが敗因。先場所は、かち上げた後に体を丸め突き放す動きができていたが、この日は背中がのけぞったまま。新大関場所の初日で緊張感があった上に、場所前にいろいろな所で優勝を狙うと公言していたから、そうしたプレッシャーもあって体が硬くなっていたのだろう。北勝富士にも取り口を研究され、かち上げた後に左差しを狙うのを読まれていた。逆に右を差され、それを振りほどいた後も左を差され押し倒された。

 稀勢の里も全く自分の相撲が取り切れていなかった。御嶽海に右脇を固められ、下からおっつけられて左腕をうまく使わせてもらえずじまい。左腕と胸をケガして以降、左でおっつけるよりも差すような取り口が増えたが、いずれにしても左を自由に使えないと十分に力を発揮できない状態。この日に関しては御嶽海がうまかったが、左ばかりではなく、もっと右腕も意識して取るようにしないと苦しい取組が続くだろう。(元大関・栃東)

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2017年7月10日のニュース