藍 反撃のバーディー締め、7差逆転懸ける「良い終わり方」

[ 2017年7月1日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー 全米女子プロ選手権第1日 ( 2017年6月29日    米イリノイ州オリンピアフィールズ オリンピアフィールズCC=6588ヤード、パー71 )

全米女子プロ第1ラウンド、3番でバンカーショットを放つ宮里
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 初日は悪天候のためサスペンデッドとなったが、30日に残りが行われ第1ラウンドが終了した。宮里藍(32=サントリー)は2バーディー、1ボギー、1ダブルボギーで回り、1オーバー、72の59位となった。上原彩子(33=モスバーガー)は73で野村敏京(24=フリー)とともに67位。横峯さくら(31=エプソン)は120位、18歳の畑岡奈紗(森ビル)は138位だった。首位には65の梁熙英(27=韓国)が立ち、引き続き第2ラウンドがスタートした。

 悲願へ7打差に踏みとどまった。今季限りでの現役引退を表明した宮里が挑むメジャー50戦目の舞台。強風に翻弄(ほんろう)されながら迎えた最終18番パー5でのバーディーは2日目以降の反撃を予感させた。ピンまで225ヤードの第2打を3Wでカラーまで運びバーディーフィニッシュ。「凄く良い終わり方だった。1オーバーと2オーバーで終わるのでは全然違う」とうなずいた。

 「風の街」と呼ばれるシカゴ郊外にあるコース。第1ラウンドを2バーディー、1ボギー、1ダブルボギーと出入りの激しい内容を「風が難しかった」と振り返った。強風にあおられたショットが左にぶれた3番は、1メートルのボギーパットがカップに蹴られて痛恨のダブルボギー。8番では2メートル、後半も10番、11番と続けて4メートルのバーディーパットを外すなど精彩を欠き、パット数は30と振るわず。「タッチは良かったが、読みは微妙だった」

 それでも、メジャーならではの難しいピン位置と悪天候に崩れる選手が続出する中、かつて世界ランク1位にまで上り詰めた経験はだてではなかった。「今日は風が強くてセカンドを短いクラブで打った方が傷が浅いと思った。ドライバーは今、振れている。ティーショットで攻めてセカンドから守りに」。14ホール中11ホールでフェアウエーを捉えたティーショットを軸にスコアをまとめた。

 米ツアーでの逆転優勝は初日3打差が最大だが、日本ツアーでは8打差をひっくり返したこともある。「1ホール、1ホールやっていこうという感じ。今日(第1ラウンド)のようなステディーなゴルフで、手堅くいきたい」。着実な歩みは真骨頂。首位は遠いが、まだ背中は見えている。

 ▽宮里の過去最大差逆転優勝 2009年10月の日本ツアー「SANKYOレディース・オープン」。第1ラウンドを2オーバーで首位と8打差の21位スタート。第2ラウンドで5打差の4位まで詰め寄り、迎えた最終日では6バーディー、2ボギーの68で回りその時点で首位と1打差の通算4アンダーでホールアウトした。しかし、首位の全美貞が17、18番で連続ダブルボギーを叩き逆転。日本ツアー通算15勝目が転がり込んだ。

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