張本 本戦出場逃し涙、中国期待の20歳の新鋭に1―4完敗

[ 2017年6月16日 05:30 ]

卓球荻村杯ジャパン・オープン第2日 ( 2017年6月15日    東京体育館 )

梁靖崑に敗れ、タオルで顔を覆う張本
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 怪物が泣いた。男子シングルス予選3回戦で、張本智和(13=エリートアカデミー)は梁靖崑(リョウ・セイコン、20=中国)に1―4で完敗し、本戦出場はならず。史上最年少で8強に進撃した世界選手権に続いて中国選手に実力差を見せつけられ、試合後は悔し涙を流した。U―21(21歳以下)の女子シングルスは木原美悠(12=エリートアカデミー)が決勝で敗れ、史上最年少優勝を逃した。

 中国勢に敗れて悔し涙を流せることが、確かな成長の証だ。「中国選手に負けて泣くなんて2、3年前は考えられなかった」。世界ランク39位の張本に対し、梁靖崑は41位。ランクは同格でも相手は昨季、世界最高峰の中国スーパーリーグで個人成績2位など将来が期待されている。最強国の新鋭に完敗し、13歳は少し泣いて本気で悔しがった。

 スタートダッシュの鈍さが響いた。第1ゲームはわずか2点しか取れず。「出だしがもっと良かったら…」と振り返ったが、怪物はストレート負けでは終わらない。第3ゲームをジュースの末に16―14で奪うと、跳びはねながら「チョレイ!」と絶叫。格下に苦戦した前日(14日)は自己採点が「100点満点の10点」だったが、この日は敗れても「50点」にアップした。

 史上最年少で8強に進撃した世界選手権は、メダルを懸けた準々決勝で許キン(中国)に1―4で完敗。「中国と2回やってどっちも1―4。2ゲーム取ったら、もう一歩進めるんじゃないかな」。パワー不足を自覚するフォアハンドはもちろんだが、「バックハンドが誰よりも強くならないといけない」と自慢の武器をさらに磨く考えだ。

 木造とのペアで優勝を目指したダブルスも1回戦で敗退し、今大会は終了。次戦は20日開幕のワールドツアー、中国オープン(成都)だ。中国開催のため地元の中国勢は世界1〜4位に加え、梁靖崑もエントリー。リベンジのチャンスは、すぐに訪れる。

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