【高野進の目】個性的な多田 上から下に足振り下ろす接地力の強さ 

[ 2017年6月11日 09:31 ]

陸上・日本学生個人選手権第2日 ( 2017年6月10日 )

男子100メートル決勝、10.08秒で優勝した多田(中央
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 多田は完全に一皮むけた。もちろん追い風参考で9秒台を出した準決勝は良かったが、参加標準を切った決勝の走りには迫力があった。心と体が一致し、動きがかみ合っていた。

 彼の走法は桐生や山県らと比べてもやや個性的だ。すり足でサーッと駆け抜けるのではなく、上から下に足を力強く振り下ろす。とにかくトラックへの接地力が強く、さらにそこから足を畳んで伸ばす動作が実にうまい。加速段階に入るまでの技術も申し分ないし、まさに追い風が吹くと乗れるタイプのスプリンターと言える。

 これで日本選手権の100メートルが、が然面白くなってきた。高いレベルの選手が4人そろい、それぞれの存在が互いに刺激を与え合っている。日本人が10秒0台、10秒1台を出すのは当たり前の雰囲気になってきた。誰でも9秒台に行く可能性はある。(男子400メートル日本記録保持者、92年バルセロナ五輪8位、東海大体育学部教授) 

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