ファイナル第4戦で不可解判定 2度目のテクニカル・ファウルでプレー続行…

[ 2017年6月10日 15:57 ]

判定にクレームをつけるウォリアーズのグリーン(AP)
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 9日にオハイオ州クリーブランドで行われたNBAファイナルの第4戦で不可解な判定があった。

 この試合で16得点、14リバウンドをマークしたウォリアーズのドレイモンド・グリーン(27歳)は第3Qの5分42秒、ケビン・ラブ(28歳)のディフェンスの際にコールされた反則の判定にいらだちを隠せず、両手をあげて不満を爆発させた。この際に審判はテクニカル・ファウルを宣告。グリーンは第1Qの終盤、イマン・シャンパート(26歳)の顔面にひじ打ちを見舞った際に宣告された反則に文句を言って最初のテクニカル・ファウルをコールされた(と全員が信じていた)ために、自動的に退場処分(テクニカルは2回で退場)となるはずだった。本人もコートで手を振りながら皮肉まじりに“別れ”のあいさつをしたほど。ところがなぜか審判はプレーを続行させ、キャバリアーズ側からも猛抗議を受ける結果となった。

 混乱を招いた原因は第1Qのテクニカルがグリーンではなく、判定に抗議したウォリアーズのスティーブ・カー監督(51歳)に対してだったこと。しかし公式記録ではグリーンのテクニカルとなっていたために、記録員たちからも3人の審判に対して理由を求める声が出た。

 グリーンは「2度目のコールで初めて最初のテクニカルがスティーブ(カー監督)に対してだったことを知ったよ。もっとも2度目に関してはなぜだかわからない」とコメント。この一件で試合は5分ほど中断し、グリーンの第1Qのテクニカル・ファウルはこの段階でようやく公式記録から取り消された。

 ファイナルというビッグイベントの中では絶対に起こってはいけない審判と記録員との連携不足。NBAとしても再発防止のために何らかの対策が必要になってくるだろう。

 ◆テクニカル・ファウル プレー中の身体接触などではなく、審判への暴言や乱闘の挑発行為、さらにボールを蹴ったり、試合の進行を遅らせる行為などに対してコールされる反則。相手に対してフリースローが1本与えられる。ベンチにいる選手の違反行為にも適用され、第4戦ではコートにいたウォリアーズのデュラントと口論したキャバリアーズのダンテ・ジョーンズ(36歳)にもコールされた。

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