バブリンカ 攻め抜く覚悟でマリー撃破「日曜の試合が楽しみ」

[ 2017年6月10日 05:16 ]

テニス全仏オープン男子シングルス準決勝 ( 2017年6月9日    パリ・ローランギャロス )

世界ランク1位のA・マリーを下し、決勝に進出したバブリンカ(AP)
Photo By AP

 ノータッチの決定打は87本。スタン・バブリンカ(スイス)はウィナーの嵐を浴びせて、アンディ・マリー(英国)の頑強な守備と勝利への執念を打ち破った。

 「彼の信じられないディフェンスでポイントを失っても、あきらめずに攻撃的にプレーし続けよう思った」。マッチポイントでも得意のバックハンドをストレートに打ち抜いた。「凡ミスも77本を数えたとはいえ、攻め抜く覚悟が逆転勝ちを生んだ。

 セットカウント1―2から第4セットのタイブレークで追いつくと、最終セットは第1ゲームでブレークしてから5ゲームを連取。うなるような鋭いショットで相手コートを次々にえぐっていった。

 「1年前は彼はもっとアグレッシブでこちらのプレーをさせてくれなかった。今日は少し自信が欠けていたし、こちらに時間を与えてくれた。全仏の準決勝で世界1位と戦うのは特別だし、楽しめたよ」。昨年と同じ顔合わせとなった準決勝で雪辱を果たし、4時間34分のマラソンマッチを勝ち抜いた。

 4度目の4大大会制覇が懸かる11日の決勝戦は、全仏10度目の優勝を狙うラファエル・ナダル(スペイン)との対戦に決まった。「全仏オープン決勝でラファと戦うのはテニス選手として最大の挑戦。でもプレッシャーはどちらにもかかるし、どちらも勝ちたいと思って全力を尽くす」

 これまで4大大会の決勝戦は3戦全勝。しかも大物食いこそ得意とする。「日曜の試合がどうなるか楽しみだよ」とリラックスした笑顔の裏に秘めたる闘志をのぞかせた。

続きを表示

この記事のフォト

2017年6月9日のニュース