A・マリー バブリンカに敗れる「今日はネットプレーが悪かった」

[ 2017年6月10日 01:57 ]

テニス全仏オープン男子シングルス準決勝 ( 2017年6月9日    パリ・ローランギャロス )

男子シングルス準決勝で敗れたA・マリー(AP)
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 世界1位のアンディ・マリー(英国)は攻めだるまと化したスタン・バブリンカ(スイス)を食い止められず、7―6、3―6、7―5、6―7、1―6のフルセットで敗れて全仏初優勝は来年以降に持ち越しとなった。

 4時間34分に及んだ大熱戦。第4セットのタイブレークを落として迎えた最終セットは、疲れの色を隠しきれずに出だしから5ゲームを連取された。「サーブにスピードがなくて、うまくポイントを組み立てられなかった」と次々に決定打を叩き込まれた。

 それまでは赤土の上に強固な城壁を築き、スマッシュに対しても強烈なカウンターショットを何度も繰り出した。しかし、そこから攻めに転じて効果的にポイントにつなげることができなかった。

「今日はネットプレーが悪かった。スタンのようなパワフルな選手には有効だが、大事なチャンスをフイにしてしまった」。32本中17本しかポイントにつなげられなかったネットプレーを悔やんだ。

 世界1位で迎えた今シーズンは帯状疱疹(ほうしん)が出たり、右肘を痛めたりとベストコンディションを整えられず、今大会の前哨戦でもマドリード・オープンは3回戦、イタリア国際では初戦で敗れていた。「これぐらい密度の濃い試合をしてこなかったことが最後に響いた。反省点があるとすればこの大会への入り方だった」と久々のマラソンマッチで最後に力尽きた。

 それでもデルポトロ(アルゼンチン)や錦織圭(日清食品)らを下して4強入りを果たし、世界1位としての存在感は示した大会となった。「タイブレークを取っていれば決勝に進めるところまで来た。あと少しだった。今大会前まで苦しんでいたことを考えれば自信をもっていい。芝シーズンに向けてベースの部分はできあがったと思う」と2年連続3度目の優勝を狙うウィンブルドン(7月3日開幕、ロンドン)に向けて気持ちを切り替えた。

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2017年6月9日のニュース