リオで接触の競歩・荒井 世界選手権でも「ぶつかる」真意とは

[ 2017年6月5日 17:20 ]

ゴミ拾いのイベントに参加した(左から)競歩の森岡、谷井、荒井、アイススレッジホッケーの上原
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 夢舞台でのドタバタ劇を覚えている人も多いだろう。

 16年リオデジャネイロ五輪の陸上男子50キロ競歩の終盤、荒井広宙(ひろおき、29=自衛隊)はカナダのダンフィーとメダル争いを繰り広げていた。荒井は3位でゴールしたものの、ダンフィーを追い抜く際に接触していたこともあり、カナダチームが抗議。一度は失格となりながら、その後、日本陸連による抗議が認められ日本競歩界初の五輪表彰台となる銅メダルを獲得した。

 その後に見せた両者のスポーツマンシップは話題になった。レース後にダンフィーから謝罪されると抱擁をかわし、五輪閉会式ではツーショットで写真に収った。友情を育んだ2人は8月、世界選手権(英国・ロンドン)でもメダルを争う公算が高い。

 「ほぼ彼(ダンフィー)も世界選手権に来ると思う。そこでしっかりぶつかっていきたい」と気合を入れた荒井は、「でも、物理的にぶつかるんじゃなくて」と笑った。強い気持ちで歩き抜く、という意味だ。

 世界選手権の開催地・ロンドンには思い入れがある。「(12年)ロンドン五輪に出られなかったので、特別な場所。しっかり歩いて、結果を求めてやっていきたい」。5日は東京五輪・パラリンピック組織委員会が行ったゴミ拾いのイベントに参加した。今後は長野や北海道で調整。五輪&世界選手権のWメダルで日本競歩界に新たな歴史を作る。

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2017年6月5日のニュース