【砂村光信 視点】戦術の軸 キックの使い方と選択肢課題

[ 2017年5月28日 08:54 ]

スーパーラグビー   サンウルブズ7―47チーターズ ( 2017年5月27日    秩父宮 )

<サンウルブズ・チーターズ>後半、突進を阻まれるサンウルブズ・立川。左は大野
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 サンウルブズは前半、ほぼ自陣での戦いを強いられた。敵陣へキックを蹴るたびに相手バックスリーに走られ、自陣へ戻されたからだ。ピッチを縦半分に割った状態で、キックをキャッチした選手がいる側のディフェンスは上がっていたが、チーターズがロングパスを使って逆サイドへボールを運んできたため、前で止めることができなかった。自陣での時間が長くなればミスをカバーするのにも限度がある。その状態で前半終了時と後半開始直後にトライを許し、試合は決まった。

 チーターズは消耗戦に持ち込まれる前に勝負をつけようと、前半からトライを狙う戦い方をしてきた。相手を分析して自分たちの戦い方に引きずり込んだ分、実力以上に点差をつけた印象だ。逆にサンウルブズはハイパントやキックパスが少なく、相手も対応しやすかったはず。戦術の軸であるキックの使い方と選択肢に課題が残った。(元U―23日本代表監督)

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2017年5月28日のニュース