サンウルブズ、ミスミス惨敗 また残り10分で…

[ 2017年5月28日 05:30 ]

チーターズに敗れ肩を落とすサンウルブズフィフティーン
Photo By 共同

 サンウルブズはチーターズ(南アフリカ)と対戦し、7―47で完敗した。相手は前節終了時で今季2勝、さらにニュージーランド2連戦からの転戦で条件は有利とみられたが、前半からチャンスをミスで逸すると、後半は残り10分から3トライを奪われた。アイルランドなどと対戦する6月の日本代表の活動へ向けて勢いを付けたい一戦だったが、まさかの惨敗。19年W杯に向けても暗い影を落とした。

 屈辱的な場面だった。後半ロスタイム、ダメ押しトライを奪った相手は正キッカーのSO、D・マレーではなく、途中出場ロックのエイスがキッカーを務めた。この一戦で退団する31歳の“退団記念”が決まると、まるで優勝したかのような大はしゃぎ。一方、試合途中から客足が引き始めた秩父宮のスタンドは沈黙した。

 1週間前のシャークス戦は、4点を追う残り6分から3トライを連取され敗戦。課題を修正して臨んだはずだったが、この日も残り10分から3トライを奪われた。田村優が「こんな日もある」と話す一方、田中は「勝利への貪欲さが足りなかった」と厳しい表情で語る。後半13分にはスローフォワードで決定機を逸するなど、ミスで好機を逃し、再び試合最終盤で心のスタミナが切れた。

 後半開始直後にはキック後の意思疎通が図れず、ほころびの出たディフェンスラインを一気に突破されてトライを許した。19年W杯へ日本代表が目指す、キック戦術の完成も程遠い状態。「一人一人の意識、スキルの問題」と話した松島の危機感が共有されない限り、明るい未来はない。

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2017年5月28日のニュース