【玉ノ井親方 視点】日馬富士 「低さ」から感じる体調の良さ

[ 2017年5月21日 09:20 ]

 日馬富士は、頭から当たってくる嘉風よりも、さらに低く当たって押し込んだ。攻めが速く、相手に反撃の隙を与えなかったのが良かったね。満身創痍(そうい)の体だけど、横綱は負けられない地位。巡業でも低く当たって、まわしを取って食らいつく稽古をしっかりやっていた。そういう意味で、自分なりに考えて、体を整えてきたんだろうね。

 ケガをすると、気持ちと体がかみ合わない面も出てくるけど、横綱としての責任感があるから、先場所のように序盤で取りこぼしても、終盤の稀勢の里戦でああいう力強い相撲が取れたりする。休場明けの白鵬も日に日に調子が上がってきた。2人を見ていると、稀勢の里という新横綱が出てきたことが、お互いにいい刺激になっている感じがする。 (元大関・栃東)

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2017年5月21日のニュース