【玉ノ井親方の視点】相撲の流れ悪くない稀勢、課題は動かない足

[ 2017年5月18日 08:40 ]

大相撲夏場所4日目 ( 2017年5月17日    両国国技館 )

稀勢の里(左)を押し出し破る遠藤
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 稀勢の里は負けたけど、当たってからの相撲の流れは悪くなかった。遠藤が足を滑らせ体を下に落としたため、アレっという感じで戸惑ったのだろう。そこで一瞬引いたところを攻め込まれてしまった。心配するような内容の黒星ではないが、本人に悔いが残らないといいが。

 負傷している左腕は取組を重ねるごとに使えるようになっている。この日も左脇を締めて、左からおっつけるような動きも見せていた。ただ気になるのは、まだ足が十分に前に出ていっていないこと。押されて動くのではなく、もっと自分から右に左に動いて攻めていく必要がある。5日目の千代翔馬は動いてくる。受け身になっていては相手のペースに持ち込まれてしまう。横綱もしっかり足を使っていけば本来の相撲がだんだん取れるようになってくる。

 休場明けの白鵬は、左上手は取れなかったが、右を差して最後は腰を下ろして万全の体勢で寄り切った。3日目までのように攻め急ぐのではなく、じっくり自分の形に持ち込んでいた。日に日に調子が上がっている感じだ。(元大関・栃東)

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