白鵬見抜いた、“稀勢は完全じゃない”稽古打診するも回避される

[ 2017年5月10日 05:30 ]

二所ノ関一門連合稽古に参加し、白鵬(左)の見つめる前で、琴奨菊(下)を投げ飛ばす稀勢の里
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 大相撲夏場所(14日初日、東京・両国国技館)を前に、二所ノ関一門の連合稽古が9日、東京都江東区の尾車部屋で行われ、春場所で左上腕付近を負傷した横綱・稀勢の里(30=田子ノ浦部屋)が三役以上との稽古を解禁した。横綱・白鵬との相撲は回避したが、「強い相手とやれたことが収穫」と強調した。

 関取衆との稽古を解禁して4日。稽古場に足を踏み入れた稀勢の里は四股などで体をほぐすと、患部に固いテーピングを施した。飛び入り参加の白鵬から「(稽古)どうする?」と打診されたが「下(の番付)とやります」と断りを入れ、小結・嘉風、平幕・石浦、関脇・琴奨菊と計14番取り11勝3敗だった。

 琴奨菊が「左上手だと(横綱は)力が入らないかも」と振り返ったように、左を使う万全な体勢よりも土俵際から右で逆転する形が目立った。白鵬も「完全でないのは確か。常にいなしているし」と分析。それでも稀勢の里は、馬力のある琴奨菊の激しい当たりを患部で受け止め、かつてのライバルとは7勝3敗。いまだ夏場所の出場は明言していないが「いい感じで(相撲が)取れた。悪くない」と前向きだった。

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2017年5月10日のニュース