美宇、世界一獲る!アジアVの勢いそのまま「中国人選手を完全に超えたい」

[ 2017年4月25日 05:30 ]

<卓球・平野美宇帰国>石川佳純(左)らと帰国する平野美宇
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 アジアの次は世界の頂点に立つ――。卓球のアジア選手権女子シングルスで大会最年少優勝を果たした平野美宇(17=エリートアカデミー)が24日、遠征先の韓国から羽田空港に帰国した。中国人3選手を倒してアジアを制したことで自信を深めた17歳は、世界選手権(5月29日開幕、ドイツ・デュッセルドルフ)での金メダルに照準を定めた。

 連戦の疲れも見せず、空港の到着ロビーに姿を現した平野の笑顔は自信に彩られていた。全日本選手権、アジア選手権を制した最年少の全日本女王が目指す目標は、もうただ一つしかない。「日本、アジアと勝った。次は世界選手権で勝ちたい」と力を込めて語った。

 アジア選手権の優勝は、昨年最年少で制したW杯とはひと味違った。米国で開催されたW杯は中国人選手がいなかったこともあり「本当に世界一なのかな」と疑問符も残ったという。ただ、アジア選手権では目標としていた中国人選手を次々に撃破。「アジアは世界の中でトップ。そこで勝ったことは意味のある、価値のある大会になった」と振り返った。

 昨年、中国スーパーリーグに参戦したときには中国人選手は雲の上の存在に感じたという。「勝つにはあと2年は必要」と心が折れそうにもなったが、間近で見る最高峰のプレーは平野の血肉となっていた。「まさかあれから半年で勝てるとは」と自分でも驚くほどの急成長を遂げた。

 世界選手権では石川佳純(24=全農)との「かすみう」ペアでダブルスにも出場する。韓国オープンでもダブルスに出場しベスト8に終わったが、平野は「左利きの選手と組むのも慣れた」と手応えをつかんだ様子。石川とは同オープンのシングルス準決勝で対戦し敗れているが、“一時休戦”してダブルスでのメダルも目標に掲げる。

 世界選手権では中国勢がプライドを懸けて平野の前に立ちはだかるはず。強固な“平野包囲網”を敷いてくることが予想されるが「警戒されると思うけど、対策のさらに上をいけるように攻撃卓球を磨く。中国人選手を完全に超えたい」。小さな女王はさらりと言ってのけた。

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2017年4月25日のニュース