荒井 完勝で世界陸上切符「ホッとした 喜ぶとかはない」

[ 2017年4月17日 05:30 ]

陸上 日本選手権50キロ競歩 ( 2017年4月16日    石川県輪島市 )

3時間47分18秒で優勝した荒井広宙
Photo By 共同

 陸上の世界選手権(8月・ロンドン)代表選考会を兼ねて行われ、昨年のリオデジャネイロ五輪で銅メダルの荒井広宙(28=自衛隊)が3時間47分18秒で2年ぶり2度目の優勝を決めた。既に陸連が定めた派遣設定記録を突破しており、今回は日本人1位の条件を満たして代表に決まった。丸尾知司(26=愛知製鋼)が3時間49分17秒の2位で、代表入りを有力とした。

 リオデジャネイロ五輪銅メダリストの貫禄を示した。日本海からの不規則な強い海風が吹き続ける中、荒井のペースは乱れなかった。2位に1分59秒差をつける完勝で世界選手権の代表切符を手にし「ホッとしている。喜ぶとかはない」とほほ笑みながら頼もしい言葉を並べた。

 スタートから先頭で歩き続けた。谷井ら他のリオ五輪代表勢が途中棄権する中で、38キロ付近から独り旅に。両手を高く掲げてゴールテープを切り「タイムには納得していないけれど、粘りのレース」とうなずいた。

 2週間ほど前に右すねに炎症を起こすなど、体調は万全ではなかった。昨夏の大舞台で快挙を成し遂げた後は、気持ちもなかなか高ぶらなかったという。それでも「モチベーションに左右されてはいけない」と練習を消化し心身ともに強さを見せつけた。メダリストとして臨む勝負の舞台へ向け「入賞では納得してもらえない。メダルを獲れるようやっていく」と宣言した。

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2017年4月17日のニュース